キズ『銃声』
アルバム『仇』収録曲。
何度再生しても鳥肌が立ちます。
聴かない日は無いくらい毎日聴いています。
わたしがこの曲のことを、というかキズの存在を初めて知ったのは、MUCCの逹瑯さんとキズの来夢さんが「一撃」という企画でコラボしたYouTubeの動画がきっかけです。
YouTubeの「おすすめ動画」に出てきたのです。
YouTubeのおすすめ機能って本当に優秀!
わたしはこの動画を初めて再生した時、すぐに思いました。
なんて幸せな動画なんだろう…!と。
憧れの逹瑯さんと同じ音楽業界へ進み、活躍し、自分が作った曲を逹瑯さんと共に歌える来夢さん。
かたや、自分の長年のファンの一人でもあり、超実力派でもある後輩が作った曲を共に歌うだけではなく、まるで昔から歌い込んできた曲のように情感たっぷりに歌い上げて、最後に「かっこいい曲じゃん」と優しい笑顔で褒める先輩。
後輩目線で見ても、先輩目線で見ても、なんて幸せな動画なのでしょうか…。
憧れの人が昔と変わらずかっこいいままで、その広い背中を追いかけられるというのは、後輩にとってこの上なく嬉しいことでしょう。
また、先輩としても、そんな後輩が可愛くてたまらないでしょうし、自分もまだまだ負けていられないぞ!と更に力が湧いてくることでしょう。
しかも、貧困問題を痛いくらいに生々しく歌っています。
逹瑯さんもこれまで様々な曲の歌詞の中で、世の中の暗い部分についても歌ってきましたから、後輩が単に好いた惚れたの曲だけではなくこうした社会問題提起をも含んだ曲を作るというのは、きっと逹瑯さんにとっても嬉しいことでしょう。
…って、別に直接インタビューしたわけでもないのに、偉そうなことを勝手に語ってすみません。
ただ、わたしもMUCCの約20年来のファンの一人として、逹瑯さんがずっと第一線を走ってくれていることや、歌い方が衰えないどころか、より色気や迫力を増していることが嬉しいですし、恥ずかしながらこの動画で初めて来夢さんやキズの存在を知ることができ、そのハイトーンヴォイスやキレッキレの楽曲にハマれたのも嬉しい収穫です。
…わたしの語彙が貧困なので、つい「嬉しい」という言葉ばかりを連続使用してしまいますが…、実はわたしはこの動画を再生する度に一抹の寂しさも覚えています。
以下はお二人とは全然関係ない話で大変恐縮なのですが…。
つい、「Raphaelの華月くんも、もし生きていたらこんな風に若手とセッションする日が来たかもしれないのに…」とこの動画を再生する度に考えてしまうのです。
たらればを言い出したらキリがないし、死んでしまった人が絶対に生き返らないのは重々承知しているのですが…。
つい、想像してしまうのです。
生きていれば今40歳の華月くんが、「あなたに憧れてギターを始めました」という若者とギターセッションをして、かっこいい曲じゃん、と優しい笑顔で褒めたり、かつて渡辺式と名付けたギター練習法を直接レクチャーする動画や、
逆に、華月くんが憧れのhideさんとギターセッションをして、かっこいいじゃん!とhideさんから褒めてもらい、華月くんが素直に大喜びする動画、
そういった動画も観てみたかったな…と、わたしはつい勝手に想像しては勝手に寂しさを覚えています。
華月くんもhideさんも新しいものや面白いものが大好きだったから、もし生きていたらきっとYouTubeを活用して、色んな音楽活動を展開しただろうなぁ…と思います。
観たかったなぁ…。
華月くんやhideさんの公式チャンネルを登録して、動画が更新される度にチェックして、「いつも応援しています」ってコメントを書き込みたかったなぁ…。
でも、そんな日は決して来ない。
過去のライブ映像やMVがYouTubeにアップロードされることはあっても、新作がアップロードされる日は永遠に来ない。
ライブの告知が出ることも無い。
それが寂しいです。
…と、長くなってしまいましたが、そういうことをわたしは『銃声』を聴く度に思います。
『銃声』の曲も歌詞も大好きだし、たぶん「一撃」の動画を介さずともいつかは『銃声』やキズの他の曲を聴いてファンになっていただろうなとは思うのですが、色んな意味でわたしにとっても『銃声』は特別な曲になりました。
亡くなった方たちのことはいつまでも忘れずに、生きている方たちのことはいつまでも応援し続けていきたいです。
逹瑯さんをはじめとするベテラン格のミュージシャンがますます魅力に磨きをかけて活躍することや、来夢さんを含めた若手格のミュージシャンが追いつけ追い越せの精神でますます活躍することを、いちファンとして祈るばかりです。