キズ 日本武道館 単独公演「焔」 ライブレポ後編
↑ライブレポ前編はこちら
日本武道館の中に入ってみると…、さ、さ、さ、寒い!
しかし、ライブ前特有の高揚感があるので、寒くてもへっちゃら✨
hideさんの曲も流れていて、気分が上がります⤴️
ちなみにわたしの席はスタンド2階でしたが、そこからでもステージがはっきり見えました。
ステージには光り輝くグリーンのマイクスタンドがありました。
まるでライトセーバーみたい✨
来たれ、ジェダイたちよ⚔️⚔️
さあ、他のファンの方々の様子も勝手にこっそり観察してみましょう🫣
まず、「関係者のご親族なのかな?」という感じの、おそらく70代くらいの男性を発見。
その方がダウンジャケットを脱ぐと…、なんとキズの以前のライブのリストバンドとTシャツを装着済!
なお、その方、公演中にもチラッと見たら、なんと振り付けも完璧でした。
わたしもああいう年齢の重ね方をしたいです✨
また、「子育てで一旦バンギャを上がったけれど、キズと出会ってまたヴィジュアル系に戻ってきた」という女性たちの会話も聴こえてきました。
戻って来てくれてありがとうございます!
同じライブを観る仲間が増えました♪
また、中高生っぽい方々もいたり、まだ7〜8歳っぽい女の子もいたりと…、キズのファンの年齢層の幅広さに驚きました。
皆さん、どんなきっかけでキズを知ったのでしょう?
お一人おひとりにインタビューしたくなりました。
また、わたしの席まで自然と聴こえてきた会話によると、日本全国津々浦々あちこちからの遠征組も多かった様子。
みんな気合い入ってるぜ!
…しかし、「年明け早々の月曜日の17時開演」という公演はなかなかにハードルが高いですよね…。
きっと老若男女問わず、この条件であるが故に、お仕事やご家庭等の都合で「日本武道館まで行きたくても行けなかった😭」というファンの方々もいたかと思います。
また、冬場はどうしても極寒&感染症が流行するため、健康上の理由で参戦出来ないという方もいたのではないでしょうか?
経済的な事情がある方も…。
わたしは「今日来られなかった方々の分もわたしが目一杯ヘドバンして拳を突き上げて楽しむぞ!」と勝手に気合いを入れました。
さりげな〜く首のストレッチを開始。
大事です、ストレッチ。
そして、大勢のスタッフさんたちがステージの上や観客席できびきびと働く様子や、観客席がどんどん埋まっていく様子を眺めていくうちに、ふと、「色んなミュージシャンたちがここで演奏したんだよね…」と感慨深く思いました。
かつてここで公演をした方たち。
公演を支えたスタッフさんたち。
そしてあちこちから駆けつけたファンたち。
ここには大勢の方々の魂が刻み込まれている…。
たとえもうその人たちのうちの誰かはこの世にいないとしても。
魂は永遠にここで生き続けている。
…そう想像すると、ウルッときました。
まだ開演前なのに泣いてどうするんだ!
泣くには早い。
…さて、定刻より約30分遅れましたが、無事に開演!
メンバーたちが登場し、あちこちから歓声が上がりました✨
来夢さんはまるで戦場へとやって来た戦士のようなオーラ。
少年漫画に例えるならば、最初は禍々しい悪役として登場したにもかかわらず、主人公にとって超頼もしい味方になってくれて、その生き様があまりにもかっこいいので常に人気ランキング上位に入ってくる敵キャラのようにも見えました。
あちこちから「来夢ゔぅゔゔぅゔ」とデスボがあがっていました。
ユエさんは美しすぎて『FINAL FANTASY』のキャラクターにしか見えませんでした。
ご本人は『ドラゴンボール』がお好きなのに、『FINAL FANTASY』の世界にいそうなビジュアル。
ユエさんがベースが大きく回すと、セフィロスが正宗を振り抜いているかのように見えます。
ジェネシスにも見える。
ユエさんは写真も美しいけれど、実物の方が超絶美しいです。
ファンの歓声に「ユエ〜♡ ユエ〜♡」と♡マークがついているのも無理からぬこと。
演奏中はクールなのに、たまに見せる笑顔が可愛いのも反則(?)ですよ!
reikiさんは鬼滅の刃に出てくる鬼サイドみたいなかっこ良さ。
演奏中の、まるでバッチバチに弾け咲く花火みたいに予測不能な激しい動きと、たまにニヤリと笑うのがたまらない。
ちなみに、わたしの近くにいたファンの方は公演中に何度も「reiki!reikireikireikireikireiki〜!」と咲きまくっていたので、息継ぎが心配になりました。
きょうのすけさんはとにかく可愛い!
あざと可愛いんじゃなくて、おっとりとごく素直に可愛いのです。
白塗りであれだけ可愛いってどういうこと?
きょうのすけさんが登場しただけで、観客席の空気がふわっと柔らかくなるのが分かります。
ファンの方たちを、まるで末の弟または甥っ子の運動会を「頑張れ〜♪」と応援にやって来た人たちみたいなふんわり優しい感じに変えてしまいます。
「きょのす〜♪」と歓声をあげるファンたちがとっても嬉しそう。
まさに天性の愛されキャラですね。
さて、一曲目は『ストロベリー・ブルー』。
この曲を一発目に持ってくるところにグッときました。
人間の心の澱に躊躇なく手を突っ込んで掬い上げるような曲だと思います。
青から赤へと変わりゆく照明も、人間の危険を感知する本能に訴えかけるものがあってゾクゾクしました。
と来夢さんが何度も何度も繰り返す度に、ファンたちの心がステージへと誘われていくという印象を受けました。
まるで、引き寄せる波のように。
二曲目は『傷痕』。
やったー!
聴きたかった!
個人的にどうしても日本武道館公演で聴きたい曲でした。
という歌詞に気持ちがこもっている感じがしました。
きっと他のファンの皆さんもそうだと思いますが、わたしはキズの初・日本武道館公演というこの世紀の瞬間に立ち会えた感激を一生忘れないでしょうし、きっといつかおばあちゃんになってもキズの音楽がわたしの心の中で生き続けるんだと確信しています。
三曲目は『人間失格』。
何度も聴き込んだはずの曲なのに、こうしてライブで聴くと鳥肌が立ちました。
曲もさることながら、歌詞がすごい!
きっと、何かにとことん苦しみ続けた、そして今もなお何かと戦っている人からでないと、この歌詞は産まれてこないでしょうね…。
また、わたしはこの時のreikiさんのアブレッシブな演奏ぶりに魅せられました。
他の曲の時もそうだったのですが、倒れちゃうんじゃないかってくらい激しい動きをするのに、次の瞬間にはシャキッと体勢を戻して、でもまたすぐ自在な動きを始めるから驚きです。
どんな体幹をしているんでしょう?
わたしも気がつけば「reikireikireiki〜!」と咲いていました。
『銃声』も聴けてとても嬉しかったです。
わたしが初めてキズを知ったのが『銃声』だったのと、やっぱり何度聴いてもガツンとくるカッコ良さだから。
『銃声』がわたしを日本武道館まで連れて来てくれたと言っても過言ではありません。
ありがとう、『銃声』。
大好き。
ちなみに、来夢さんによると、公演当日は日本武道館周辺でなんと40日ぶりの雨だったそうです。
えー!?
よりにもよってこの日に!?
パラパラと雨が降るというレベルではなく、数時間に渡ってザアザア降っていましたよ…。
「滝修行か!?」と思うほどに…。
鹿児島県出身のわたしからすると、これは「島津雨」のように思えました。
慶事の日に大雨が降るのは良い兆しなのです。
…しかし、雨に打たれたことで風邪を引いてしまったファンの方もいたのではないでしょうか?
そんな震える体を、
『地獄』の炎があたためてくれました。
ドォン!という爆音と共に、ステージ上がファイヤー🔥!したのです。
…暖房としてではなく、ファンたちの心に火をつける目的でファイヤーしたはずなのですが。
モニターにはおどろおどろしい地獄のイメージが映し出されているのですが。
わたしも雨に打たれて凍えそうなうちの一人(その理由はライブレポ前編をご参照ください)だったので、まず、
「やったー! 炎だ♪ あったかい〜! ありがたい〜!🔥🙌」
と大喜びしました。
そもそも『地獄』は暴れ曲の一つなので、この炎にあたためられながら夢中で激しい振りをしている間に、体がポカポカになりました。
まさか地獄の炎に救われる日がくるとは!
あらゆるものが救いとなる、それがキズのライブなのだ。
『鬼』も気迫に満ちた演奏でした。
ほぼ狂気。
音源も凄いけれど、こうして実際の演奏を聴くとゾクゾクします。
会場全体の揺れるような一体感も心地良かったです。
『リトルガールは生きている』にも痺れました。
長崎のライブでこの曲を聴いた時も非常に感慨深いものがあったのですが、靖國神社のすぐそばの会場でこの曲の演奏を聴けるというのも格別。
心から世界平和を祈ります。
『豚』が演奏されたのには度肝を抜かれました。
大好きな曲の一つですし、わたしは自分への戒めとしてよくこの曲を聴くのですが。
まさか日本武道館でこの挑発的な曲を聴けるとは予想していませんでした。
これはきっとメンバーたちの覚悟の表れなのではないでしょうか?
『豚』に描かれたような人物に自分たちは絶対ならない、という…。
「生き続けて俺の歌を聴いてくれ。明日も明後日もその先も」
と来夢さんが叫ぶシーンがあり、わたしも思わず貰い泣きしました。
良かったです、そう言ってくれて。
「来夢さんがそう言うならもう少し生きてみよう」と思うファンは大勢いると思うから。
こうしたメッセージからも、キズのメンバーたちがこれからも自分たちの音楽を続けていくという覚悟や使命感が伝わってきました。
また、公演中に来夢さんを射し貫いた一筋のグリーンの光も、そういう使命を意味しているのではないか? とわたしは思います。
さて、セットリストを全て知りたい方は、Spotifyに掲載されているので、是非ご参照ください。
こうして公式がまとめてくれるのってありがたいですよね✨
本当はもっともっと書き尽くせないくらい見どころ満載のライブで、本音としてはもっと詳しく全ての名シーンについてライブレポートを書きたいです。
しかし、きっといずれこの公演が映像作品としてまとめられる日もくると思うので、ネタバレはこのくらいにとどめておきます。
楽しみは後に取っておいた方が良いですからね。
照明もすごくかっこよかったので、映像化した暁には、その色と闇の対比もゆっくり堪能したいです。
螢を思わせる光も美しかった…。
また、公演で初披露となった新曲『R/E/D/』も、これまでの曲とは毛色が違う熱さでこれまたかっこよかったので、正直言って今すぐ詳細な感想を書きたいのですが…。
今年の4月9日にならないと正式リリースされない曲なので、今はまだネタバラシを我慢します。
あー、早くダウンロードして聴き込みたい!
noteに新曲の素晴らしさを書きたい!
…ただ、もう少しだけ。
これは書かせてください。
公演中、来夢さんはこうも叫んだのです。
「男ー!」
男性ファンたちが応えると、来夢さんはこう叫びました。
「お前ら全員バンドやれー! …いいことあるぞ…」
と。
それはきっと、キズというバンドにメンバー4人全員が救われたからではないでしょうか?
たぶん、音楽を「聴く」ことで救われる人もいる一方で、「歌う」「楽器を奏でる」ことでしか救われない人もいるでしょう。
この公演で救われたファンも大勢いたでしょうが、きっとメンバー4人全員もこの公演で救われたのだと思います。
音楽にはそういう不思議な力がありますから。
いつか、「僕はあの日キズの日本武道館公演に行ったのをきっかけにバンドを始めました」というバンドマンに出会える日を、わたしも楽しみにしています。
この日、日本武道館の上空は大雨だったし、まだ誰にも見えていないけれど、この日をきっかけに新たな星が生まれたかもしれません。
次世代の音楽を担っていく星が。
今は「ヴィジュアル系バンド」というと男性メンバー中心の世界なので来夢さんも「男ー!」と呼びかけたのだと思いますが、少しずつ女性メンバーのいるヴィジュアル系バンドも誕生していますし、もしかしたらわたしが会場で見かけた女の子がヴィジュアル系バンドの演者側として活躍する日も来るかもしれませんね。
これから多くの星が生まれてくるのが楽しみです⭐️
でも、星はひとりでは光れません。
沢山の星が生まれて、バンドが結成されたとしても、サポートしてくれるスタッフさんたちや、ライブに来てくれる・曲をCDまたはダウンロードで買ってくれる・グッズを買ってくれる・SNSでその魅力を呟いてくれるといったファンがいなければ、音楽活動は立ち行きません。
わたしもこれからもファンの一人として、微課金程度のことしか出来ませんが、応援を続けていきます。
そして、キズも含めて、ヴィジュアル系の音楽の素晴らしさを今後もnoteで発信していきます。
それでキズや他のバンドのことを知ってくれる方が一人でも多く増えてくれたら、ファン冥利に尽きます✨
さて、日本武道館公演終了後はピアノのインストゥルメンタルが流れて…、なんだか卒業式の後のようで切なくなりました。
でも、キズはこれがゴールではなく、まだまだスタートの段階ですものね。
これからキズがどうなっていくのか楽しみです。
スタッフさんから「ご自分のお席からでしたら写真撮影可能です」とアナウンスがあったので、ステージの写真を一枚撮りました。
モニターに映し出されたメッセージも素敵ですよね。
このバンドを好きになれて本当に良かった…。
きっとこのメッセージの「お前」にはメンバーたちの命も含まれていますね。
でも、来夢さんが命をかけるのも良いけれど、どうかご自分の命も第一に考えて欲しいです。
来夢さんは「すぐまた(日本武道館で)やります」と言ってくれました。
次もその次もその先も公演して欲しいです🎙️
そのためにも、メンバー4人全員、どうかずっとお元気でいてください✨
帰りも容赦ない雨☔
手を叩きながら何度も「アンコール!」と叫んだので手も痛いし声もかれたし、会場の外はもはや笑いが込み上げてくるくらい寒かったけれど、心には焔が宿ったぜ!🔥
わたしもこの日分け与えてもらった焔を絶やさないように生きていこうと思います。
この日、日本武道館に集まった全員が、事故も怪我もなく風邪も引かずに無事おうちに帰れていますように…。