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男前が男前なことをしました
↑先日こういう日記を書きました。
この日記を書いた時、わたしは全く予想していませんでした。
この後、胸キュンなイベントが発生するということに。
…と、意味深なことを書きましたが、胸がキュンとしたのはわたしの方だけで、Yさんの方は全くキュンとしていないかもしれません。
しかしながら、この嬉しさはわたしにとって永久保存版!
事の起こりは、わたしが複雑な事情を抱えた相談者の対応をすることが決まったこと。
(一対一で話すのは怖いなあ…。相談者にわたしが殴られても全然おかしくないよね。でも、仕事だから頑張らないと…。二人きりになるシチュエーションを作らないように気をつけよう。…こんな時、もしYさんがそばに居てくれたら心強いのになあ…。でも、Yさんを巻き込むわけにはいかないよね…。Yさんが怪我をしたら嫌だもん)
とわたしが心の中であれこれ思いを巡らせていた次の瞬間。
わたしの職場の電話が鳴りました。
(あ、Yさんからの電話だ。…いやまさかそんな馬鹿な。さすがにそんな偶然、続かないよね)
とわたしが受話器を握るのを数秒ためらっていると、同僚がその電話を取り、
「G-darkさん、お電話です。Yさんから」
と言うではありませんか!
何これ!
わたしのイケメンレーダーの精度って凄くないですか?
どういうシステム?
びっくりしながら電話を取ると、Yさんはこう言いました。
「〇〇さん(相談者)の相談、何時からですか?」
と。
わたしが時間を伝えると、Yさんはこう言いました。
「自分も行っていいですか?」
と。
わたしは驚きのあまり震えました。
(何これ一体どういうこと!? なんというテレパシー! もしやわたしはサトラレ? それともYさんがサトリ? Yさん、君はもしやわたしの心の声を聴いたのか? 勘弁して! 君に知られたくないあんなことやこんなことをわたしが色々考えているのがバレるじゃないか! 会えるのはとっても嬉しいし、来てくれるのもとっても心強いけど!)
とパニックになりながら、わたしはたった一言、
「どうぞ」
という返事を絞り出しました。
なお、このたった三文字を口にするまでに5〜10秒くらいの沈黙を要してしまいました。
不覚!
さっさと答えないと不自然だし失礼なのに!
一生の不覚!
ちなみに、話を聞くところによると、Yさんもその相談者に関わり始めて、わたしの職場にその相談者が来ることを知ったのだそう。
サトラレ&サトリ疑惑が払拭されたので、わたしは非常にホッとしました。
あんなことやこんなことがYさんにバレなくて良かったです。
大変なピンチを回避いたしました。
ちなみに、わたしはすぐ上司Bに「Yさんも相談に同席してくださるそうです。ありがたいですね」と報告。
すると、上司Bは「ほう! 奴がうちの相談に同席するのは初めてだぜ。これは見ものだな」とニヤニヤ。
上司Bが何を期待したのかは分かりませんが、わたしは約束の時間が来るのを楽しみに待ちました。
当初は「相談者に殴られてもおかしくはない」と怖かったのが嘘のようです。
…そして約束の時間が近づくと。
まず相談者がやって来ました。
わたしは不安を覚えたのですが、Yさんがやって来た途端、とても安心しました。
Yさんはごく自然な感じでわたしと相談者の間に入ってくださいました。
てきぱきと話を進めていくその手腕はさすがとしか言いようがありません。
また、Yさんは居ずまい正しく丁寧でありながらも、背筋がピンとしていて、隙を見せない感じでした。
さすが!
(きっとイギリス紳士の霊がYさんに憑依しているに違いない)
とわたしはピーン!ときました。
また、相談がつつがなく終わった後も、Yさんが一人でサッサと帰ってしまうことはありませんでした。
ずっとわたしと相談者の間に立っていてくれました。
これだけでも、いわゆる『惚れてまうやろ』案件!
なお、この時わたしから相談者にお渡ししたい品があったので、わたしはその品を取りに行くため、倉庫に入っていきました。
その品(全く重たくはない物です)をわたしが段ボールの中からヒョイッと持ち上げた瞬間。
なんと、わたしの真後ろからYさんの綺麗な手が伸びてきて、その品をこれまたヒョイッと受け取りました。
振り向かなくても、真後ろにいるのがYさんだということが気配で分かりました。
だからわたしは安心していたのですが、同時に、
(近い近い近い近い!!)
とパニックになりました!
わたしの手とYさんの手がやたらと近かったからです。
この間の事件より近い!
↑この間の事件
この間はお互いの人差し指同士が近かったわけですが、今回はほとんど手を握られるんじゃないかという近さ。
わたしはドキーッ!としました。
(わたしの真後ろに立たないで! わたしの心臓の音がYさんに聴こえてしまうじゃないか! 〝イケメンはわたしの背後に立ってはならない〟という法案を誰か作ってくれ!)
とゴルゴ13を彷彿とさせる意味不明なこともわたしは大真面目に考えました。
しかしそんな動揺、Yさんにも相談者にも悟られるわけにはいきません。
心の中を知られたら恥ずかしいことこの上なし!
他にも、相談者にお渡ししたい品が数点あったので、わたしはそれぞれ段ボールからヒョイッと持ち上げました。
…すると、何ということでしょう。
その度に、Yさんの綺麗な手がこれまたヒョイッとその品々を受け取るではありませんか!
(何この謎のクレーンゲームみたいな状況!?)
と心臓をバクバクさせながら後ろを振り向くと、そこには沢山の荷物を持ったYさんがいました。
持たせているのは他ならぬわたしということになります。
「すみません、いっぱい持たせちゃって…」
とわたしが謝ると、
「いえ」
とYさんはキリッとして言いました。
この時わたしは確信しました。
(きっとYさんにはフランス人やイタリア人のモテる男性の霊が憑依しているのだろう)
と!
ちょっと待てイギリス人紳士の霊はどこ行った? と今自分で書いていて思ったのですが、たぶんイギリス人紳士もまだいて、三つ巴のような状態だったと思われます。
モテ無双!
モテの真・三國無双ですよ!
…わたしも自分がちょっと何言ってるか分かりません。
『惚れてまうやろ』案件も、手と手が触れそうなほど近いのも、荷物を持ってくれるのも、Yさんにとっては何でもないことなのかもしれません。
けれど、わたしにとっては初めてのことばかりで心臓が苦しい!
なお、その品々は本来ならわたしから相談者に直接お渡しなければならなかったのですが、なんとYさんが相談者に手渡してくれました。
おかげさまでわたしは相談者とほぼ接触せずに済みました。
今回こうしてYさんが来てくれたのは単なる偶然であり、特に他意は無いと思いますが、それでもわたしは嬉しかったです。
相談者が帰るのを見送る時もYさんがわたしのそばにいてくれたのも、とても頼もしかったです。
あの時間がずっと続けば良かったのに。
心なしか、Yさんの耳が赤かったような気がするのですが、きっとわたしの見間違いでしょう。
わたしがYさんに「ありがとうございました」とお礼を言うと、Yさんは「いえ。こちらこそありがとうございました」と言いました。
そしてグイッとわたしに近づき、ニコッと笑った後、「では自分はこれで」と爽やかに去っていきました。
誰か!
誰かYさんを逮捕してください!
罪状は『恋泥棒』です!
もしくは『男前で賞』を授与してください!
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