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わたしの顔がそうとう怖かったのでしょうか?

 ↑先日こういう日記を書きました。

 わたしは死海と間違えそうなくらいにバスソルトをた〜っぷり入れたお風呂につかった翌日、念のため、日本酒をた〜っぷり入れたお風呂にもつかりました。

 ここ数日、部屋にお香も焚いてみました。

 体調はどこも悪くないですし、むしろ、いつもより元気なくらい。

 普段は慢性的な肩こりに悩まされているのに、あらまあ、不思議! 

 肩がよく動きます。

 「これこそ〝憑きものが落ちた〟って感覚かな? すっきり爽やか、いい気分!」とウキウキしながら、わたしは出勤しました。

 そして、仕事のため、ある病院に出かけました。

 受付の方に「相談員さんの〇〇さんと〇〇時にお約束しています」とお伝えすると、受付の方から「〇〇を呼びますね。それまで、体温を測ってください」と体温計を手渡されました。

 二つも。

 …あれ?

 「あの、今日、わたし一人ですけど…」と伝えると、受付の方は無言で片方の体温計を引っ込めました。

 なぜ無言?

 体温計を二つ出した理由を、恐る恐る聞いてみようかと思ったのですが。

 わたしは「もしかしたら偶然かもしれないし…。下手に質問して、不思議ちゃんだと思われたら、今後の仕事がやりにくくなるかも…」と思い直し、何も言えないまま、待合室で相談員さんを待ちました。

 ちなみにわたしの体温は36.8℃でした。

 体調は絶好調です。

 さて、外来診察の時間ではなかったので、待合室にはわたししかいませんでした。

 そのため、わたしはせっかくなので待合室の椅子に座らせてもらって、相談員さんを待つことにしました。

 片隅に置かれた古めの『週刊少年ジャンプ』(たぶんこち亀がリアルタイムで連載されていた頃のもの)が視界に入り、モーレツに心惹かれました。

 よ、読みたい!

 しかし、わたしは仕事中なので漫画を読むことは叶いません。

 すると。

 その病院の事務長さんが、たまたまわたしの前を通りかかりました。

 …すると。

 わたしをチラリと見た事務長さんが飛び上がりそうになって、

 「あっ!? ああああああ!?」

 と悲鳴をあげました。

 わたしはリアクションに困って、ひとまず、

 「お世話になります」

 と頭を下げてみました。

 そうしたら、事務長さんはもっとびっくりしてしまいました。

 病院職員さんたちが何事かと近寄ってきましたが、事務長さんは黙って立ち去りました。

 その後、相談員さんが「ごめんなさいね、待ち合わせ時間を勘違いしてて〜」とようやくやって来たのですが、相談員さんはごく普通の様子でした。

 和やかに仕事の話を済ませた後、わたしはその病院をあとにしました。

 …うーん。

 やっぱり相変わらず、誰かがわたしに憑いて来ているのでしょうか?

 ある人はまるで生身の人間を見たかのような穏やかなリアクションなのに、ある人は怪物を見たかのようなオーバーリアクション。

 うーん、もしかしたらわたしに憑いて来ている方は、リバーシブルなのかもしれませんね。

 表面はごく普通の男性で、裏面はモンスター。

 普段は表面を見せているけれど、気まぐれに「べろべろばあ👻」って感じで裏面を見せて、人間を驚かせて楽しんでいるのでしょうか?

 まあ、なんてお茶目さん!

 でも、中には心臓が弱い方もいると思うから、ほどほどにね!

 見える方と見えない方の違いもよく分からないですし、謎だらけです。

 「あっ! もしや、わたしがこの猛暑の影響で汗をかいて、マスカラがとれてパンダ目になっているのかもしれない。事務長さんはそれがこわかったのかも」と閃いて鏡を見たのですが、パンダ目にはなっていませんでした。

 今時のマスカラは優秀ですね。

 …それとも、待合室で「ジャンプを読みたいのに読めない」と残念がっているわたしが相当恐ろしい顔をしていて、そのせいで事務長さんは恐怖のどん底に突き落とされてしまったのでしょうか?

 もしそうだとしたら申し訳ない限りです。

 「仕事をサボってこち亀を読みたい」だなんて一瞬でも思ったわたしのせいで、ひとさまに迷惑をかけてしまったのかもしれませんね。

 それにしても、塩や日本酒を試してもダメということは、ひょっとしたら、わたしの方が…。

 映画『シックス・センス』の主人公みたいな状況になっていませんよね?

 …まさか…?

 …。

 …アッーーー!?

 困る!

 それは困る困る困る!

 まだ『ガラスの仮面』や『HUNTER×HUNTER』や『NANA』の完結も見届けていないというのに、映画『シックス・センス』の主人公と同じ立場になるわけにはいかない!!

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