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王舎城【仏教用語解説】vol.29

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。

第29回は「王舎城おうしゃじょう」です。

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前回までは、十大弟子という「人名」に関する言葉の解説をしてきました。

今回から、何回か続けて、お経典によく出てくる「場所の名前」について解説していこうかなと思います。

王舎城おうしゃじょう

王舎城おうしゃじょうというのは、古代インドの大国・マガダ国の都市の名前です。サンスクリット語では「ラージャグリハ」といいます。

「城」という字が使われていますが、お城そのもののことではなく、王様のお城があった町全体のことを指します。お釈迦さまが最も長く滞在した場所とも言われています。

現在の地理でいいますと、北インドのビハール州にあたり、いまでは「ラージギール」と呼ばれているそうです。

オレンジ色の丸のあたりが現在のラージギールです
個人的な感想ですが、「思ったより上」だし、「けっこう右に寄ってる」んですね


法華経が説かれた場所

王舎城は、お釈迦さまが長く滞在していた場所なだけあって、さまざまなお経典の舞台となっています。

法華経もそのひとつで、『妙法蓮華経みょうほうれんげきょう』の冒頭には、「かくごときをわれきき。一時いちじほとけ王舎城おうしゃじょう耆闍崛山ぎしゃっくせんなかじゅうしたまい、…」と説かれています。現代語訳すると、「私はこのように聞きました。ある時、お釈迦さまが王舎城の耆闍崛山におられたときのことです…」という感じでしょうか。

耆闍崛山ぎしゃっくせん」というのは、王舎城にある、山頂が鷲の頭の形をしている山のことで、別名「霊鷲山りょうじゅせん」とも呼ばれています。これについては次回解説しますね。

とりあえず、「王舎城は古代インドの大国・マガダ国の都市で、お釈迦さまが長く滞在した場所」と覚えていただければ、お経典を読む時にイメージしやすいかなと思います。

また、王舎城にまつわる有名なお話として、「王舎城の悲劇」というのもありますので、機会があればこちらも記事にしたいと思っております。

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今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それでは、また。




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