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おもろい小説って何や       「日本一の商人 茜屋清兵衛奮闘記」②

①でも述べましたが、小説界では、今、笑いが少ないような気がします。しかつめらしく、重々しく真面目に語ったり、感動巨編をうたったりするものが多く、実はかく言うわたしもそういう小説が大好きですが、近年はやや窮屈に感じることがあります。

つまり、「そんな重たい話や、感動話ばかりでどうよ」ということです。

先に書いた伝令の選手の話で言うと「打たれたピッチャーの気持ちをほぐす気遣いが素晴らしい」という具合に世の中も、どうも感動話に持っていきたがる風潮がある感じがします。実際、あの選手には、そういう気持ちがあったのかも知れません。ただ、自分の高校生くらいの頃は、ふざけたことばかりやってましたから、多分、彼も、笑いが取りたくてやったと思うのがわたしには自然です。お前と比べてどないするとか、お前とは人間のレベルが違うとか言う意見はあるかも知れませんが、あくまで私感です。

とにかく、あの伝令の選手のようなおもろい小説を書きたいのです。では、どんな小説がおもろいのか。ユーモア小説というジャンルは今もあります。ただ、その中でも、ちょっと洒落たユーモアというよりも、あの伝令の選手のようにもっと直線的におもろいのが書きたい、なぜならそれは即ち自分がそういう笑いが一番好きだからです。では、具体的にどんなのがいいのか。次回はその辺を書きこうと思います。(次回に続く)

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誉田龍一
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