馬の牧場で、ふかふかの土からうまれる野菜たち。
ホテルコンチネンタル府中に併設する3つのレストランでは、青森県にある「東北牧場」から届く野菜や野草、ハーブを使った料理をお出ししています。今日はレストランだけでなく、グループ会社すべての母体となる、東北牧場についてご紹介です。
東北新幹線・七戸十和田駅から車で10分。
上北郡東北町にある東北牧場は、1917年(大正6年)にサラブレッドの生産・育成・調教牧場として設立され、今日に至ります。
敷地の広さはなんと、東京ドーム18個分!
総面積約100ヘクタールのうち、約10ヘクタールで無農薬野菜の栽培、ハーブ、山菜、野草を採取。約2ヘクタールで米づくりも行っています。
検査でも農薬がまったく検出されなかった1個300円(!?)の卵は、アローカナ血統のあすなろ卵鶏とゴトウ赤玉鶏もみじの2種類を、約500羽飼育。もちろん、サラブレッドを育てる環境もこの敷地内に全て整っています。
循環型農業が叶える完全な無農薬環境
先にお話ししましたが、東北牧場は”馬の牧場”です。サラブレッドを生産~育成していることで、循環型農業を実践しています。
「循環農業って?」と思われた方もいるかと思いますが、循環型農業とは簡単に言うと、「牧場で出たものは牧場へ還す」というサイクル型の農業です。図で表すとこんなかんじです。(下記参照)
特に東北牧場の土づくりは、サラブレッドや鶏の糞と、牧場で育った無農薬の草に地元で獲れるホタテの貝殻、ウニの殻、米糠を混ぜて堆肥にしています。*東北牧場のHPでも詳しく紹介しています。
栄養分豊富な肥料は、作物の成長度合い(長期栽培の作物)にあわせて最適な量を見極めて調整し与えいています。そのため、安心・安全な野菜が育つことはもちろん、豊かな土で育つ作物は旨味たっぷり。この場所でしか採れない自然の恵みです。
除草剤を一切使わない野菜づくり
除草は畝(うね)と畝の間を広くとり、除草機で除草。除草機が使えない畝の中の雑草は、スタッフが手作業で取り除いていきます。
ただし、雑草は時に日よけ・風よけとなって野菜を守る役割も果たしてくれるため、全てを除草することはしません。野菜が育ちやすい環境を考えながら雑草も少しずつ残して、畑づくりを行っています。
殺虫剤も一切使わない
東北牧場のある青森県は本州最北端。そのため、夏でも涼しく虫の害はかなり少なめといえるでしょう。それでも発生してしまうアブラムシなどの害虫には殺虫剤を使わず、牛乳や片栗粉などを水で薄めて噴霧して退治します。テントウムシなどの益虫が住みやすい環境づくりを行い、害虫を捕食してもらうことで、被害を抑えるよう取り組んでいます。
土から安全。安心して食べられる野菜が届きます。
このように、東北牧場では土から完全無農薬の野菜づくりを行っています。少し不格好で歪んでいるけれど、野菜本来の味である”土のおいしさ”がダイレクトに味わえるのが、何よりの醍醐味です!
曲がったキュウリも、でこぼこの人参も、大葉の葉っぱも大きすぎてびっくりするけれど、どんなに不揃いでも、一度食べたら「おっ?!」と思うような旨みが感じられるでしょう。
先週からは、ニラもたくさん届いています。土の芳しい香りと共に届いた牧場うまれの野菜を食べに、今日は府中へ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?