831(やさい)の日のこと。じゃがいもの食べごろがやってきました。
8月31日は野菜の日でしたね。
この日も、東京・府中の「ホテルコンチネンタル府中」には、青森県の東北牧場からたくさんの野菜と野草が届きました。クロネコさん、いつもお届けありがとうございます。(数が多いためスタッフ皆で運ぶのが恒例に…)
まだまだ暑いとはいえ、日が暮れるとほんの少し、本当に少しだけ秋の装いを感じつつある府中。
一方の青森県は、今が夏真っ盛り。牧場では、にわとりの飼料となるデントコーンが青々と茂っています。
背丈が2mを超えるトウモロコシの要塞を見て、牧場スタッフですら「足を踏み入れたら出てこられなくなりそうだ」と、思わず笑ったそうです。
そんな、陽射しがさんさんと照りつける炎節の牧場から届いた野菜を、今回もちょっとだけ紹介します。
今週も、箱一杯に届きました。
この日届いたのは、青しそ、山東菜、スイスチャード、青梗菜、つるむらさき、長ネギ、パセリ、ほうれん草、キタアカリ、メークイン、大根、にんじん、二十日大根、かぼちゃ、きゅうり、ズッキーニ、トマト、ながちゃんかぼちゃ、なす、ピーマン、ミニトマト、みょうが。
ズラリとならべると、野菜(831)の日にぴったりのラインアップ。
なるほど。これが ”ながちゃんかぼちゃ” ですね。
スタッフ皆で荷箱を開けることで、見慣れない野菜の名前も勉強します。
野菜の他は、箱いっぱいの野草とハーブ。
ミント、オオバコ、カタバミ、ギシギシ、スベリヒユ、タンポポ、ツユクサ、よもぎに、わらび。ゴトウ赤玉鶏「もみじ」の赤玉も。もちろん、すべて牧場産です。
この日も多種多様な野菜が届きましたが、出荷のためにキタアカリとメークインを掘っている牧場の映像が投稿されていたので、今日はじゃがいもの話を少々。
皆さん!じゃがいもの旬がはじまりましたよ
じゃがいもの旬は年2回。地域によって収穫時期は多少異なりますが、5月~6月、そして9月~12月頃。
5月に採れるものは新じゃがと呼ばれ、子芋を皮ごと料理に使うことが多いですね。甘辛く煮付けたり、半分に切って素揚げにしたポテトには、塩を振るだけでもおいしい…!
今回収穫されたメークインとキタアカリは、まさに今、旬の時期がはじまった初物。特にキタアカリは、一般的に夏から秋へかけて収穫され、貯蔵されたものが翌年まで出荷されることが多く、新鮮なものを味わうなら収穫したての今が食べごろ。
その点では、東北牧場から届く食材はキタアカリをはじめ、全て出荷前に実った分だけを収穫しているため、いつレストランにお越しいただいても採れたてを味わっていただけます。
スーパーに行けば、季節を問わずいろいろな食材が手に入るため、食べ物に“旬”があることを忘れてしまいがちですが、牧場から届く荷箱を開けるたび、「ああ、もうズッキーニは採れないんだな」「トマトの量が少なくなってきたな」「あ、新しい野菜が届き出したな」ということに気がつきます。
こうして自然の流れを肌で知ることができるのは、本当にすごく贅沢なことだと、いつもながらに感謝の日々です。
牧場のじゃがいも、甘いです。
旬がはじまったばかりの、じゃがいも。
レストラン東北牧場の新メニュー「東北牧場野菜を使ったアクアパッツア」でもお楽しみいただけます。洋食料理長 加藤の、自信の一品。
野菜の旨みがしっかりと染み出したスープに、牧場産バジルで作ったジェノベーゼソースの香りが豊かな、しあわせな気持ちを運ぶ一皿。
料理に使っているジェノベーゼソースは、夏の間いろいろな料理で大活躍してくれます。トマトのパスタとも相性抜群!
ふかふかベッドで育つ牧場の野菜たち
ご存じのように、じゃがいもは土の中で育ちます。
たねいもを植えた後は地上に芽が出てその葉を広げ、太陽をたくさん浴びることで光合成し、必要な養分をつくります。
一見すると地上で見えている茎葉が一番大事なようにも感じますが、土の外側で広がる茎葉を支えるのは、根といもの部分。もちろん光合成は必要不可欠な要素で葉も大事ですが、根といもがしっかりと成長しなければ、地上の茎葉も育ちません。だからじゃがいもはもちろん、野菜づくりには土が一番重要なんです。
東北牧場の、野菜のベッドは本当にふっかふか。
おいしい野菜が育つ土づくりについては、また次回。