タフでクールでヒューマンタッチ(妻と私と佐野元春)
38年前の12月1日、佐野元春さんの“カフェ・ボヘミア”というアルバムが発売されました。
当時高校生だった私は、学校帰りに自転車を走らせ、岡山駅前のレコード店で初めての「CD」を購入しました。くじを引いたらテレホンカードが当たって、そのどや顔を友人たちにからかわれました。
高校1年のワイに言いたい。「54歳になってもまだ聴いてるぞ佐野元春」と。
時は過ぎ、地元の大学に入学した私は、所属する研究室の室長(3年生)である女性に「佐野元春好きなんだよね? どの曲が好き?」と問われました。私は考えました「この人がどの程度佐野元春を知ってるのか……あまりにマイナーな曲を言うてもなあ……」と思い「SOMEDAY」と答えましたが、後日「つまんねえ返事だな。こりゃ偽佐野元春ファンだな」と思ったと教えてくれました。許されたなら下の”VISITORS”に入っている”WILD ON THE STREET”という曲を選んだと思います。今でもMYベスト5には入ります。
またまた時が過ぎ、ある佐野元春好きの女性とお付き合いを始めたばかりだったのですが、そのころ”SWEET16”というアルバムが出ました。1枚だけ買うか、それぞれが買うか、という判断を迫られましたが、口には出さないもものの「まあ、別れる可能性もあるわけで……」ということでそれぞれがCDを買いました。
さて、ヘッダー写真は現在の我が家のCDラックですが、”SWEET16"は1枚しかありません。当時お付き合いしていた女性とは予想通りお別れ……というわけではなく、「別れるかもだから自分もCD買おう」女性は現在の妻です(お察しの通り「SOMEDAYとかありえねえな」室長も同一人物です)。
大学1年のワイに言いたい。「大学入学初日にあいさつした2歳年上の人物とお前結婚するぞ」と。
長らくうちのCDラックには2枚の”SWEET16"のCDがありました。8年ぐらい前に引っ越しをする際、さすがに荷物を減らそうとなって片方のCDは売ってしまいました(どちらが買ったものかももうわからない)。
また両者とも口には出しませんでしたが「もう、おそらくこの人と死ぬまでいっしょなんだろうなあ。CD1枚あればいいよね」と思ったはず。私は思ったけど、妻も思っててほしいなあ。「まあ、買えばいいか。サブスクもあるし」だったりして……。