【少子化:選挙制度編】子育て世代の意見を重用するには
選挙制度
みなさんお気付きのとおり、少子化対策に関して、政府が口ばっかりとなってしまうのは、子育て世代を優遇したところで、選挙的にメリットが無いからです。
主な票田である高齢者に媚びを売る政策が優先的になるのは、必然なのです。
今さらの話ですが。
選挙制度改革が難しいのは理解している上で、考察してみます。
今回は、区割りなどには言及しません。
投票の電子化
スマホ投票
ただでさえ子育て世代は、そもそもが忙しすぎて、選挙に行く暇すらないほど、バタバタとしています。
子どもが増えれば増えるほど、用事はなぜか掛け算式に増えていくものです。
要するに、投票所に行くことそのものが、面倒臭いのです。
さっさとスマホで投票できるようにでもすれば、若い世代の投票率も上がることでしょう。
スマホ投票とは、もちろん造語ですが、ここではマイナンバーと紐付けた本人確認できるネット投票をそう呼ぶこととします。
選挙の通知は、その人固有のQRコードの書いてあるハガキか、マイナポータル経由のメッセージで。アクセスしたら候補者選択画面に。
主な政治的課題や信条について、各候補者の主張を掲載して比較して見えるようにしておきます。
そして、これは、保存していつまでも見返して再確認できるようにしましょう。
それこそ、口だけだったかどうか将来的にも検証されるので、候補者も、実現不可能な理想論は避けるようになるでしょう。
投票所での紙の替わりとしての電子的投票は、主に地方で試験的に行われていたようですが、物理的な機器が必要で、何年も使いもしないシステムのためのメンテナンス費用やリース料に膨大なコストがかかるため、契約を止めた地方自治体も少なくないようです。
こんなことにお金をかけず、投票所に行くのをできるだけ止める仕組みにしましょう。
スマホ投票の問題点
セキュリティの問題等は技術の話であって、解決はそんなに難しいことではないので、触れません。
ただ、スマホを持っていない高齢者は、どうしましょう?
これって、投票所に行くまでの交通手段がないのと同じレベルのことです。
いずれにしても、高齢者こそ、スマホを使いこなしていただいて、医療や介護にも活用するのが望ましいですね。
スマートウォッチでも良さそうです。
安価なスマートウォッチでも、ヘルスケアデータを収集してくれるので。
現在の選挙は無記名投票ですが、これだと誰が誰に投票したか、探れば丸わかりです。
でも、それで良くないですか?
自信を持って、誰かを推すのが、本来の選挙です。
そもそも、マイナンバーのルールに従えば、この個人番号に基づく情報は他に転用できないので、過度な心配は不要であるとの理屈にはなります。
それが信用できないとなれば、選挙そのものも疑わしいことになりますね。
アメリカの大統領選挙なんて、毎回、負けた側が、インチキだなんだと大騒ぎしてますが、それを言い出したら、選挙自体が成り立たないので、話を進めます。
誰が誰に投票したかのドンピシャな個人情報はともかく、逆に、投票内容の性別や年代は、正確な統計が取れた方が良くないですか?
現在の出口調査より確実なものです。
各候補者は、自分の支持層を認識し、政策の見直しの検討材料にすべきかと思います。
未成年者にこそ1票を
スマホ投票のような仕組みができた前提として、ひとつ提案があります。
未成年者には投票権はないわけですが、まぎれもなく日本国民です。
その親御さんの子育てには、未来の日本を我が子に託す責任があります。
例えば、独身を望み1人で好き勝手に生きている大人と、女手(男手)一つで3人の未成年のお子さんを育てている方と、はたして同じ1票で良いのでしょうか?
今後の社会に与える影響力を考慮するならば、後者の意見をより重視するのが正しい民主主義と考えます。
前者は、自分の人生が終われば、すべてそれまで。
先の日本が、世界が、どうなろうと、もう何の関係もないのです。(そういう生き方を否定するつもりは全くありません)
後者は、次の代、その次の代までも、ずっと平和に暮らせる世の中になってもらわないと困るので、より未来志向になるわけです。
そこで、未来のより良き日本を作り上げるために、子ども一人につき、親に投票権を追加することにしませんか?
未成年は判断が未熟だから未成年だとされているのですが、日本国民であるならば、国の方向性決定に参加させるべきです。
ポイント制っぽくして、未成年一人につき1票分で1ポイント、戸籍上の両親に各0.5ポイントに分割した選挙権を追加します。
両親で分けたのは、父母それぞれの判断で投票すればよいからです。
どちらか一方にまとめるのは、選挙の独立性、公平性からは外れることになります。
両親と子ども3人の5人家族なら、父親は2.5票、母親も2.5票。(本人1票+3人から1.5票)
1人親で子ども3人の4人家族なら、その親は4票。
候補者の誰にどう振り分けても良いように。
どう考えても、この方が、日本のためになると思います。
あまりに小さな子どもなら何も分からないでしょうが、スマホ投票にするなら、子ども分の投票履歴はいつまでも残して、子どもに見せてあげられるようにしましょう。
選挙の度に、親が自分の票で投票した履歴を転送してあげると良いですね。
子どもが成長して、自らの考えを持った時に、恥ずかしくない投票を、親としてしてあげてください。
『父(母)さん!、なんでこんな人に投票してんの!』って怒られないように。
選挙の本質は、『未来設計』です。
明るい未来を見せてくれる人、その社会を実現してくれる人を選ぶ作業です。
今の実態は、それとはかけ離れすぎてて、残念な限りですよね。
なお、この仕組みなら、認知症患者の方や成年被後見人の方の参政権行使にも応用できます。
究極の未来志向選挙
長くなりついでに、私の理想とする究極の選挙権の話をします。
ハッキリ言います。
1人1票も、止めませんか?
納税額を基準にするとどうか等も考えたこともありますが、それより、『年齢』です。
その時の日本人の平均寿命から選挙時の年齢を引いたポイントが票数です。
仮に、平均寿命85歳とします。(ここでの男女差は当然つけません)
産まれたばかりの赤ちゃんは85ポイントを親に。
30歳には、55ポイント。
65歳には、20ポイント。
85歳以上の方は、1ポイントで。
乱暴な意見なのは承知ですが、こうでもしないと未来は明るくなりません。
高齢者軽視と感じますか?
違いますよ。
若年者重視なだけです。
未来を生きる人たちに、未来を決めさせるという、ごくごく当たり前の提言です。
こういう意見に寛容な大人でありたいものです。
マイナス投票
20万人の有権者がいる地域があるとします。
ここでの選挙でA、B、C、Dの4氏が立候補で当選者は1人。
投票率50%で10万人が有効投票。
A 4万票
B 3万票
C 2万票
D 1万票
Aさんが、ご当選です。
有権者の2割、投票者の4割の支持なので、まぁそうなりますね。
ここで、B、Cの各氏に投票した方々の真意として、A氏にだけは当選してほしくないから、消去法的にB、C氏に投票していたとしたらどうでしょう。
もし、誰かの票を削るマイナス投票ができたとしたら、こうなります。
A △1万票
B 0万票
C 0万票
D 1万票
はい、Dさんがご当選です。(Aさんはビリ)
A、B、C氏の不人気がハッキリしましたね。
これだと、有権者の5%の支持しかないDさんが当選しちゃいましたが、それでも仕方なくないですか?
少なくともDさんは嫌われてはいないのですから。
積極的支持と消極的支持との違いです。
Aさんは、4万票を確実に手に入れるため、その4万人のためだけの政治をしていたかもしれません。
ですから、マイナス投票が可能なら、不満ではありながらも棄権していた10万人も、Aさんへのマイナス票を入れるために投票し、Aさんはマイナス11万票という、もう不人気どころか、なかなかの悪党ぶりが表面化することになりますね。
つまり、特定の人たちや団体に露骨に肩入れする、いわゆる族議員なども排除しやすくなると言えます。
選挙の際には、候補者は、聞こえの良いことばかり言うのですから、候補者間の違いがわかりにくいと感じませんか?
それより、『ダメだ、こりゃ』とピンときた感覚の方が、わかりやすく、記憶にも残りやすいのではないでしょうか。
もちろん、この人に政治を担ってもらいたい!と熱く支持できる方がいるなら、それが一番望ましいことではあります。
ひどく脱線してしまいましたが、実際の選挙の際の心情には即していませんかね?
終わりに
いろいろと書きましたが、正直なところ、私自身は特定の支持政党もなく、選挙そのものには傍観者的です。
心から応援できる、自分と近い感覚を持つ方が現れてくれると良いのですけどね。