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「史上最強馬?」~世間では語られないイクイノックスの本当に凄い点1~

割引あり

ロンジンレーティング135
G1は6勝
10戦8勝10連対

一部の熱狂的なファンからは「史上最強馬だ!!」なんて声も上がるほど。

では、イクイノックスは何が優れていたのか。
ということについて数回にわたって考えてみましょう。
表面だけではなく、深堀していきますよ。

今回はドバイシーマクラシックについて。

2023年ドバイシーマクラシック
イクイノックスは好スタートから先頭に立ちコーナーから他馬を突き放し最後は緩めてゴール。2410mのレコードタイムで駆け抜けました。
レーティング129を獲得しましたね。

このレースの何が凄いかと言うことなのですが、それは逃げたことでもレコードなことでもありません。
いや、もちろんね、その二つもないよりはいいのですが裏事情があるんですよね。

例えば「逃げ」に関していうと、

ラップの裏事情

が存在します
彼の前半の通過が75秒後半~76秒くらい。
1000mはだいたい62~63秒くらいでした(日本式計測だとここから-1秒ほど)。
かなり遅めですよね。
スローと言われる2023年のタスティエーラが勝ったダービーでも1000m通過が60.4、もっとスローだった2024年のダービーで62.2です。
もちろんドバイと府中の芝の差とか、メンバーの差とか、あるいは風の差、温度の差とか、馬の調子なども考える必要がありますが、
少なくともハイペースで逃げていたわけではない、というのは確かですね。

こういうことを言うとですね、
「んなわけねーだろ!」「スローなのになんでレコードが出るんだよ!」
という声が聞こえてきそうなので、次は

ドバイシーマの裏事情

について。
イクイノックスがたたき出したのはドバイシーマクラシックのレコード。
ドバイシーマクラシックの行われた条件はメイダン競馬場芝2410mですね。このレコードを出したわけです
では、ドバイシーマクラシックがメイダン芝2410mで何回行われてきたのでしょうか。歴史の話をしましょう。
ドバイシーマクラシックはドバイターフクラシックとして1998年に作られました。結構新しいですね。当時はナドアルシバ競馬場の芝2400m。なんとそこから2009年まではナドアルシバ競馬場です。距離も2400。2010年からやっと新設されたメイダン競馬場芝2410mとなります。
さらに2020年はコロナの影響で中止。
つまり、イクイノックスが走るまでわずか12回しかこの条件で行われていなかったわけですね。さらに、ドバイシーマと言えばドスローで有名。前半1000m63秒やもっと遅いのもなんかもざらにあります。こんな条件で12回しか行われていないならば、そりゃ走破タイムも遅くなりますよね。イクイノックスはそんな中で1000m62秒ほどで走ってレコードを1秒更新したという背景があります。

確かに表面だけ見ると
【追い込み馬が逃げて世界レコード!】
という風になるのですが、実際は、いつものペースで走ったら誰も競らず先頭に立ってしまいそこからいつもの末脚を出した、という状態だったわけです。

本当にすごいのはそこではない

のです。私は一ファンとして、そこが「すごいすごい」と言われているのが何だか悔しいわけです。「いやそこじゃないでしょ」と思うわけです。
イメージとしては、めちゃくちゃきれいな写真が撮れるカメラがあったとして、そのカメラをみんながみて、
「え、めっちゃストラップ可愛いじゃん!このカメラ最高!」
って言ってるという感じです。
確かにストラップは可愛いかもしれないけど、もっと可愛いストラップはたくさんあるし、まず写真見てよ…
ってね。


では何が凄かったのか。
私の思う2023年ドバイシーマの本当にすごかった点は、

イクイノックスのスパート

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