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【ココロコラム】「気が合う」って何?
長い休みが続く前には、SNSなどに「夫がずっと家にいると思うと、耐えられない。地獄の連休…」などという、夫が読むと倒れそうな書き込みがよく見られます。夫のほうも、妻と過ごすのが負担な人もいるでしょう。
かつては好きで結婚したはずなのに、いったいどうしてこうなってしまうのか?
今回は、長期的な相性予測について、お話してみたいと思います。
「どこか一点だけでもスゴクわかり合えるところや共通するところがあればうまくやっていける」というアドバイスをよく耳にします。
何かと気が合わない2人でも、じつは趣味がまったく同じとか、将来に対する考え方が一致しているとか、そういう何か一点があればうまくやっていけるものだと。
「あの人となんだか合わない気がして……」と友達に相談すると「何言ってるの。あの人とあなたって○○なところがソックリなんだよ。合ってると思うよ」などと言われて「そういえばそうだ」と納得し、うまくやっていける気がすることもあるでしょう。
しかしこれはじつは間違ったアドバイスなのです!
ある面でスゴク気が合っているように見えた2人が、結婚後すぐに離婚して「相性が悪かった」などと言うことがあるのはそのためです。
【バーンとネルソンの対人好意の強化説の実験】によると、スゴク一致しているところがたくさんあっても、一致していないところが1つでもあると魅力は半減してしまいます。
恋人の知らなかった一面を見て、それだけで急に冷めてしまうということが起きるのはそのためです。
本当の「相性」はじつは「全般的な一致の割合」で決まるのです。
つまり、「スゴク一致いるところと一致していないところがある相手」よりも、「スゴク一致しているところはなくても、そこそこ全面的に一致している相手」のほうが「相性」はいいのです。
仕事関係の人やつきあいの浅い友達の場合、「どこかスゴク共通しているところがあればうまくやっていける」というのはその通りです。好きなスポーツが同じだけでも仲良くつきあっていけます。
しかし親友や恋人、そしてとくに夫婦の場合は、生活全般をともにしなければならないので「スゴク気が合うところがある」だけではダメで、「スゴク気の合わないところがない」ことのほうが重要になってくるのです。
また逆に、スゴク一致するところがなくても大丈夫なのです。
「すべての面でそこそこ気が合う」ということが何より大切なのです。
誰かを好きになるときには「気持ちがすごくピッタリ」と感じたことがきっかけになる場合もしばしばあります。
「そこそこ合う」と思って好きになることはあまりないでしょう。
しかし長いつきあいを続けていこうと思ったら、気が合うところばかりに目を向けて、気が合わない部分を無視するのは危険です。
また、完全には気持ちが一致しないからといって、気にしすぎるのもまた間違いです。
ある程度一致すればそれで大丈夫なのです。
問題は「すべての面である程度気が合うか」なのです。
結婚を決める場合には、とくのこの基準で「相性」を判断することが大切です。
「長期的な相性」を自分で見極めるための極意は、
“一致の度合や数より、平均点で判断する”
ことなのです。
なお「気が合う」というのは「性格が同じ」ということではありません。
正反対の性格でも、気が合うとお互いが感じるのであれば「気が合う」のです。
せっかちタイプとおっとりタイプでバランスがとれるとか。
ですから「正反対の性格のほうがうまくいく」と言われることがありますが、これも間違いではありません。
ただし正反対ならうまくいくというものではなく、「バランスがとれる」とお互いが感じていることが大切なのです。
それが「気が合う」ということです。
(津田秀樹)
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