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人生にはワープゾーンやチートがあるけどあまり認知されていない件

このツイートのリプライ欄を見ると、なんで国内旅行で満足できなかったんでしょうねとか、なんで臨月で海外に行きたがるか不思議みたいなものが見られました。

文脈は知らないけど臨月で渡米する目的は十中八九、子供にアメリカ市民権を取らせるためでしょう。

余談ですが小学生の頃に仲の良かった友人が開成に行くと言ってきて驚いたことがあります。僕は中学受験なんて考えたこともなかったからです。人生はエスカレーターに乗るようにみんな同じように上に上がっていくのではなく、中にはより有利なルートがないか探して目指す人もいるのだなと思いました。

出産によって子供に外国籍を与えるというのはそうしたよりいいルートの1つです。

ここではアメリカの市民権と永住権を区別しないことにします。市民権を持っているアドバンテージは人によって違います。

例えば日本にいてアメリカ人の恋人ができて結婚して永住権を得た人にとっては永住権なんて簡単に取れる、なんならアメリカに行く羽目になって苦労した、日本のほうがいいやって場合もあるでしょう。この場合は本人にとって永住権の価値は0かマイナスかも知れません。

アメリカで生まれて市民権を取ったけど、その子はアメリカに関心を持たず留学もアメリカ就職も旅行すらもしなかったら価値は0です。持っていて損することもないけど、何も人生にプラスの効果をもたらさなかったということです。進学校に入れても中退してミュージシャンを目指すかも知れないし、必ず人生でプラスに働くことばかりではないように。

しかしアメリカに留学したり就職をしたい場合には市民権の価値はかなりのものになります。投資でグリーンカードを取るには5000万円〜1億円くらいかかります。仕事などを通じて取る場合はコストは下がりますが、相当苦労をしますし、不安定な状況で精神的に疲れます。数年頑張ってクビになったら今までの努力が水泡に帰すのですからね。

日本とアメリカの経済格差を考えると、ひょっとすると生涯で得る賃金の差は期待値で数億円になるかも知れません。

わざわざ子供をアメリカで出産しようというのはそれだけの価値のあるものを子供に与えたいという親心だと思います。

一方でその話を聞いても、出産間近なのに旅行我慢できなかったのかなみたいな意見は、僕が中学受験を知らなかったような感じがします。一部の人は人生で有利なコースがあることを知っていてそのコースに乗ろうと思っているのに、僕はそのコースに乗る努力をしなかったのみならず、意識すらしていなかったわけです。

このツイートのリプライや

などのまとめ、

などのコメントを見ると、日本の出産コストの低さとか保険とか、出産がいかに大変だとか、そういうことばかりに関心を持っている人が多く、市民権について言及している人はかなり少数であるように見えます。

アメリカで出産すれば100%子供が幸せになるわけではないけれど、選択肢が生まれて、うまく機能すればものすごいアドバンテージを得ることができます。他の人が徒歩で歩いているところを自動車ですーっと追い抜くような感じです。

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