オアフ島フォトスケッチ6
〜この島がくれたもの〜
「サンディビーチ」
ドライブの途中でここに立ち寄ると、運転席の夫が決まって言う。
「オレも年取ったなあ」
ティーンエージャーの頃、週末になるとバスを乗り継ぎ、時にはヒッチハイクまでして、サンディビーチに向かったという。
「ここは、怖いものなしだった10代の頃の自分を思い出させてくれる」と夫。
よく見ると確かに若者が多い。ほかのビーチのように家族連れの姿はあまり見られず、女の子たちの水着の面積の小ささに、思わずため息が出た。
車をゆっくり走らせる。道路脇にたむろしている若者グループがこちらをちらりと見た。
「おばさん、ここでなにやってるの?」
もちろんそんなこと誰も言わないけど。
そして彼女たちの派手なビキニとスラリと伸びた小麦色の脚を見ながら、「ここで水着姿になることは一生ないだろう」と確信したのだった。