エッセイ|もったいないお化け
ミニマリストってものに憧れてまずは手持ちの服を見直してみた。
1年以上袖を通していないものや、持っていたことすら忘れていたものも。
それでも「あ、これまだ着るかも」
なんてまたクローゼットに戻してしまう。
だめだ、だめだ。
それがだめなんだ。必要じゃなくなったものは「もったいないお化け」にはならないのだ。
むしろ、不要なもので溢れかえってぎゅうぎゅうに押し込まれしまっている「今必要なもの」たちが窮屈な想いをしている方がもったいないのだ。
SNSで見るミニマリストたちのように「トップスとボトムは3着ずつで過ごします」なんて涼しい顔で言えるようになるときは永遠に来ないと断言できるけど、せめて存在すら忘れてしまう服たちは生み出さないようにしたい。