日本の「美の基準」と女性にしか求められないもの
最近よく、ダイエットや脱毛の広告で「脱毛しないと彼氏に嫌われる、ひかれる」とか、「太ったから彼氏にフラれた」という内容のものが出てきます。こんな差別的な内容が当たり前に流されていることに悲しくなります。
女性は男性のために見た目を変えないといけないんでしょうか?男性は自分の基準だけで女性の見た目を卑下する権利があるんでしょうか?
私が留学していたラテンアメリカの国々では、自分に自信がある人が多いと思います。人の見た目に関してとやかく言いませんし、本人も周りに求められているように変わろうとはしません。
よく、私の目が一重であることに関して言及するコロンビア人がいましたが、目が小さいことが悪いことでも良いことでもなく、単に私の個性として捉えられているからだと思いました。
日本では目に関して触れられたこともありませんし、別に悪い意味で言っていないのに「私目が小さいから」と言うと、勝手に「そんなことないよ~」と慰められてしまいます。
雑誌も決まった美の基準が詰め込まれていてあまり読む気になりません。一重が多い国なはずなのに、メイクコーナーは二重向けのメイクしか載っていませんよね。
日本は肌が白いこと、体が細いこと、目が大きいこと、勝手に決められた美の基準があるので、私はありのままの自分の顔や体型が好きで満足しているのに、周りの価値観でよく分からないアドバイスを言われたりすることがあります。
洋服も同じで、こういうのが女性らしいって決まっていたりしますね。しぐさや発言に関しても、「こうすればモテる」といったいつも決まった内容の記事が流れていたりします(しかも大抵は男性をたてるとか、女性である自分を下げるような内容です)。
オンライン授業でも、ラテンアメリカと日本の違いが出ていました。ラテンアメリカではほとんど家でメイクしている子はいませんでしたが、日本に帰国してオンライン授業が始まると、みんながちゃんとメイクしていることに私は正直びっくりしてしまいました。
けしてメイクをしているのが悪いのではなくて、本人がしたくてしているなら良いのですが、もしそれが「表に出る時はメイクしなさい」という社会的なプレッシャーからだとしたら辛いなと感じたからです。
女性はみんないつも通りのメイクをして授業に参加していて、男性はいつもと違って眼鏡をかけるなど、リラックスした様子を感じました。この差はなんでしょうか?日本ですっぴんで歩いている人があまりいないのは、間違いなく何かしらのプレッシャーが存在するからだと思います。
就活説明会でも、「就活メイクは相手を不快にしないためにするもの」という言葉があり、メイクをしないでありのままの姿を見せることで、または自分の好きなメイクをすることで、人に不快感を与えるって...そんなことあって良いのかと疑問に感じました。
きっと男性に対しても同じようなものはあります。海外ならヒゲをはやしている人なんてどこでも働いていますが、日本だと場面によっては「だらしない」と捉えられたりします。
本来は、本人がダイエットしたければすれば良いし、脱毛したければすれば良いし、メイクをしたければすれば良いのであって、周りがどうこう言うことではないと思っています。まずは女性に対して差別的な「美の基準」に関する広告がなくなることを願っています。
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