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良い靴って何だろう。履きやすさ?デザイン?値段?地球に優しいこと?

靴を作ってはや12年、13年目に突入しました。
最初の5年くらい、履きやすさはデザインから来ると思っていました。
優れたデザインが機能となり履き心地までも変えるのだと。

次の5年くらいで、これはパターンなんじゃないか?と思い始める。
作りそのもの、内装や仕立て・装備に至るまで。

で、今は「革」なんじゃないかと思っている。

ついつい履きたくなっちゃう、心地のいい靴。
デザインは引き算でパターンはシンプル。
上質のきちんとした心持ちで作られた革で作られたもの。


SDGSが叫ばれる昨今、牛革はもともと食肉の牛の皮を加工して
作られることから、革靴ってもともとSDGSじゃない、って思うけど
革屋さんは当たり前だから誰も言わない。

死んだ皮がまた命を吹き込まれて、
革になって新しい価値を生むってすごいと思う。
私のように革靴の魅力に取り憑かれる人がいるみたいに
そこには価値がある。

これからもっと、会社→地域→地球の規模で色々考えたときに、
土に帰る、循環型のものづくりが必須になるのだけど。
革靴を完全に地球に優しく作るのは難しい。
草鞋でも作らない限り。
でもやり続けなければ。

40歳を超えていろいろな人と出会い、地球のことを考えるようになりました。
(遅い)

ところが完全にやるのは本当に難しい。
靴屋を12年やっても、良い靴への探求は終わらない。
探し続けることが全てなんだと思う。
完成しないから、面白い。


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