人々の祈りと願い 能と農に込める想い
私たち農家は雨が降ってほしいとき、お天道様がほしいとき、「祈る」しかありません。
毎日刻々と変わり、神秘的な姿をみせてくれる菜の花畑。
私たち農家は花も咲かすことも、種を生み出すこともできません。
私たち農家はただただ汗を流して「土づくり」をすることだけできます。
私は農作業の中で土づくりをするときに一番の幸せを感じます。
それはこの土づくりが明日への豊かな収穫につながることを願い、
子どものことを頭に思い浮かべ、またご先祖さまがこれまで肥やしてくれたことに感謝することができるからです。
七百年前の当時「生きる」、「収穫する」ということが現在以上に厳しく切実であった時代に、人々の祈りと願いが、昇華して能となりました。
地域や時代が変わろうとも私たちにとっては、根源的に大切なものだと思います。
岡山のみならず、世界中で自然災害や気候変動に苦しむ仲間の豊かな収穫、平和に農業が営めることを願い、本日は岡山美作 天空の菜の花畑で五穀豊穣の舞いを奉納できますことに感謝申し上げます。
2024.04.28
山口敦史
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