旅日記|はじめての長崎県 深い歴史に圧倒された話。
初めての長崎県。平戸市と佐世保市に訪れました。
貿易、宗教、維新、戦争...
土地に染みついた歴史が、今もなお、しっかりと質感のある雰囲気として流れている街。そのあまりの歴史の深さに、圧倒されすぎたのでnoteに残すことにしました。
旅のはじまりは、カトリック田平教会。
鎖国の時代、貿易の場として機能していた長崎には、キリスト教も同時に日本に入ってきていました。当時、豊臣秀吉がキリシタンを取り締まるようになり、処刑されたキリスト教の布教者26人に捧げた教会です。
カトリック田平教会だけでなく、数多くの教会があるその街は、観光客で栄える気配もなく、地元の人がしっとりと暮らしている。教会は聖なる場として、しっかり管理・守られていました。
教会の中に足を踏み入れると、そこは少し冷たく、教会独特の暗さがあり、空気が流れる音が反響して聞こえる…そんな空間でした。
ステンドガラス越しに差し込む光が神々しくもあり、なんとも経験したことのない緊張が肌を撫でる感覚がありました。
平戸市から佐世保市に南下し、その街の風景を辿る中で、
「信仰心を持って生きることはどういうことなのか…」
経験したことのない私には到底創造もできない世界がそこには確実にあり、歴史を超えて今もなお続いているんだと感じました。
現代では、「自分の人生は自分のもの」という意識が強いように思います。
でも、歴史を辿ってみると、必ずしもそうではない生き方を全うした人の姿が見えてくる。まるで、大きなことを成し遂げる、その一部として自分の人生を意味づけるような生き方。
少なくとも私自身は、考えたこともなかったような生き方をした人の面影があの場所にはまだ残っていたような気がしました。