「シーチキンなかったからツナ買ってきた」
この前、母にシーチキンの買い物を頼まれた。
何も深く考えず、スーパーに行った。そして、ハッと気づいた。
私はシーチキンがなんなのか知らなかったのだ。
日本のスーパーでは見たことがある、家でもその缶は見たことがあるから、それが缶に入っているものだとは知っている、パッケージの水色のシーチキンの文字も覚えている…
でも、中身がなんなのかわからなかった。私の頭の中にあるイメージのものを買えばいいやと思い、二つ返事で買うことを決めたが…
ここは台湾だ、商品には中国語表記がされている。商品名を知っていたところで、ものは買えない。
だったら、シーチキンがなんなのかを当ててみて買うしかない。
....
シーチキンって名前だから、缶に入ったチキンかなと思い、鶏肉を探してみた。 ない。
缶詰で売っているものは、魚や蟹やフルーツなどがあったが、残念ながら、シーチキンの「シー」が英語のseaに変換されることはなかった。(気づいたところで、シーチキン=海のプロテイン=ツナという答えを導き出せたかと言われるとそれもちょっと微妙だが…)
私は最後のヒントを元に、買い物をすることに決めた。
そう、私は家を出る前に母に「サラダに入れるためのシーチキン買ってきて」と頼まれていたのだ。
サラダに入れるためなら、ツナでもいいだろう。シーチキンはまた今度買いに来よう。完全に代用品を買った気持ちでいた。
家に帰り「シーチキンなかったからツナ買ってきたよ」というと爆笑されたというのがこの話のオチだ。
最後に
これは、日本に住んだ期間が短いハーフの私が、商品名がわからなかった話だ。
商品名は日常でよく使われている。そして、日本人だと思われて接されると、それがわからないときに結構驚かれる。
でも、知ってほしい。商品名はドラマや本に出てこないから、その国に住まないと、本当にわからない。海外で育つと、商品名を知る機会が本当に少ない。
しかもツナは料理に使われる食べ物。友達との会話にも出てこないから、知るすべがない。
日本国内でも、絆創膏の言い方などは地域差があるということで有名だが、大概の単語はそうではない。
そのことをもっと知ってほしいと思い、このブログを書いた。
もし、シーチキンがわからない海外育ちに出会ったら、ツナって説明してほしい。ちゃんとわかるはずだから。