「コンビニなくても生きていけるじゃん」
日曜日はお休みの日
私が今住んでいるスイスは、日曜日には、お店が開いていない。
24時間のコンビニやスーパーがいろんなところにある日本では信じられないかもしれないが、スイスではあり得るのだ。スーパー、デパート、レストラン、郵便局など、たくさんのサービスが閉まっている。
日曜日や休日にお店を開けてはいけないという法律があるからだ。
最初は「コンビニないとか、深夜の2時に単三電池欲しくなったらどうするの?」など思っていたが、住んでいくにつれて、考え方が変わってきた。
今では、日曜日や祝日にお店が開いていなくても問題はあまりないと思っている。
なぜ、日曜日にお店の営業を制限するのか?
調べてみると、理由は主に3つあるらしい。
1. 宗教上の理由
2. 長時間労働の防止
3. 小さな小売店の保護
デパートや大規模なスーパーの営業時間を規制して、小売店を保護するという狙いがあるらしい。
近年、その規則はグローバル化や観光客の増加につれて、その規則は緩くなってきている。
例えば、鉄道駅の中にあるお店などは休日営業もして良いようになったりしてる。それでも、日本と比べるとだいぶ日曜日は不便だ。
【疑問】 週末にお店閉めてて本当に大丈夫なの?
スイスに来たばかりの頃は、よく日曜日が休みということを忘れていた。
週末は、土曜日にだらだら過ごして、日曜日に買い出し行ったら、スーパーの目の前で「あちゃー休みだった!」ということを何度もやらかした。
土曜日をよく無駄にしてしまう私にとって、日曜日はその一週間を無駄にしないために色々なことを挽回するためのラストチャンスだった。(そういう人沢山いるんじゃない?)
なのに、その重要な日曜日にお店をおやすみにするとは… なんてことをしているんだろう、スイスは!
スイス人はどう過ごしてる?
スイス人のホストマザーに「お店が日曜日にお休み問題」について聞いたことがある。
すると、彼女の週末の過ごし方を教えてくれた。
「土曜日」
朝のバザーに行って、週末のための食材を買ってくる。そして午後に運動したり、趣味のダンスなどをして時間を費やす。
「日曜日」
朝に手作りパンを焼き、昼は軽めに食べて、午後は洗濯、掃除やアイロンをしたりする。夕食は普段外で一人暮らしをしているお兄さんも呼び戻して、毎週家族みんなで一緒に食べる。もちろん、彼氏や彼女がいたら連れて来ておっけい。
「日曜日は、新しく始まる一週間の前に、自分でやることを全て終わらせてから夜は家族と楽しい時間を過ごすための日」と ホストマザーは言っていた。
スイス人は買い物に関して、「日曜に買えないなら、土曜に買えばいいじゃない」というスタンスなのだ。
【気づき】日曜お休みでも問題なし
スイスに順応するため、私は自分自身が変わることを決意した。
なるべく、買い物は土曜日に済ませて、日曜日は新しく始まる一週間のための準備の日とする。家を掃除したり、洗濯したり、好きな料理を作ったりして、なるべく自分が気持ち良く過ごす。
たまに、友達の家でワイワイしながらディナーを一緒に食べたりもする。
そうすると、日曜日がすっごく楽しくなった。
わかったこととは、私は24時間開いているコンビニに甘えていただけだということ。コンビニがなくても、その生活に慣れたら別にそれはそんなに問題にはならなかった。
昔はコンビニなんてなかったけど、昔の人たちは別にだからってすごく困っていたわけでもないしね。
日本のコンビニについて今思うこと
スイスのコンビニのない生活に慣れてきた私は、日本のコンビニの時間短縮に大賛成だ。
24時間開いている必要はないと思っている。例え2時間だけの短縮 5時から翌朝の3時まで営業などでも、すごくコンビニの店員の負担は減ると思う。
お店を閉めた2時間で在庫を確認したり、商品を発注したりなど、接客以外のことに集中できると効率も高くなると思う。
それに、真夜中のコンビニの売り上げは、そんなに高くないらしい。しかも、場所によっては夜にはすごく治安が悪くなったりして、店員にとってはすごいストレスになる。
売れないなら、その時間お店を閉じたりしてもそんなに問題はないと思う。
しかも、人件費も削減できるから、一石二鳥じゃないか。
もちろん、スイスと日本は環境が全く別だということはわかっている。スイスはただ「昔から何も変えなかっただけ」だ、日本が今から、みんなが慣れている24時間営業を減らしていくのはそれなりに難しいと思う。
それでも、人口老化や少子化がすごく大きな社会問題になっている今、24時間空いているコンビニというのは、メリット以上にデメリットをもたらしていると思う。
スイスに住んでから、「コンビニなくても生きていけるじゃん」ということを知った。
日本も、今からはお客さんファーストじゃなくて、店員の生活もよくしていけるように変わっていって欲しい。