900SS、エンジン載せ替え決意
入院中の900SSの様子を見がてらチェーン・クリーナーを買いに行った。すると、900SSが外に出されているではないか。これはいったいどうしたことかと訊いてみたところ、オイル漏れと、なんとガソリン漏れで床が汚れるからだそうだ。
なんと。
うちはカーペット床だが、そんな漏れに気づいたことはない。いや、もしかしたらカーペットだから気づかなかったのだろうか。染み込んじゃうし。うーん……。しかしにおいも無かったし……。まあとにかく言えることは、症状は悪化中ということ。秋口まで元気だったのに、悪くなると早いこと。まあ、もう修理すると腹をくくったので、好きなだけ悪化するといい。ガソリンはたぶん、キャブのオーバーフローが原因だろう。
サスは交換、キャブはオーバーホールなので、この2点は問題ナシ。まとめて5〜6万円というところか。キャブの作業のついでに、チョークをハンドルからどっかに移設できないか相談中。クラッチレバーをラジアルマスターに交換したくてモノを用意してあるんだけど、純正のチョークホルダーが純正レバーのブラケットにネジ止めしてあるから交換できないのだ。オマケにチョークワイヤーの交換も、やたら場所が奥まってて作業がしづらいので、だるくて放置中。ちょうどいいから、お店に頼んでしまうことにした。
問題はエンジンである。オイル下がりがあるとはいえ、たぶん、オイルを注ぎ足しながら乗ってる分にはまだ行けるはず(実際そうしてるオーナーも少なくないだろう)。なので、とりあえず今回は手を着けずに済ませようかと、けっこう悩んだ。しかし、900SSでロングツーリングに出たいという願望は強い。そのためには、少なくとも「折れる」と評判のシリンダー・スタッドボルトは強化品に交換したい。
だが交換するとなるとエンジンを降ろさなくてはならず、エンジンを降ろしてヘッド開けたら「じゃあついでにバルブまわりも修理しちゃう?」になるに決まってるし、そこやったら「せっかく開けたんだから、他も絶対やっといたほうがいいよね」になるわけだし、少なくとも腰上のオーバーホールは確定。30〜40万円クラス。
角川文庫『1984』新訳版のセルフお祝いとしてフルーバーホールもアリなのか、と考えないでもなかったけれど、いやいや、それはさすがにやりすぎだろう。ということで、今回は程度のよさそうなエンジンを見つけてのスワップ、つまり載せ替えにトライすることにした。
ヤフオクにちょうど、「スタッドボルトを強化品に交換済み、腰上オーバーホールとバルブ周り修理済み、ハイコンプピストンに変更」というちょっとロマンあるエンジンが出ていたのだ。うーん、オークションのエンジンはオーバーホール前提のギャンブルだと思っているのだけど、これ当たりだったら非常に話が早い。3〜4年もちゃんと動いてくれたら、とてもとてもありがたい。他のエンジンよりも飛び抜けて高いけど、このエンジンガチャが当たれば、けっこうお得だ。始動動画を確認し、プラグの焼け具合や各部の漏れや滲みなど確認してもらったけど、分かる範囲では問題なさそう。あんま解体屋さんて信用してはいないから眉唾だけど。
他のエンジンはどれも10万円くらい安くて一見お得感があるものの、どれもそこそこ走っており、スタッドボルトの交換歴も不明なため、結局さっき書いた流れにドはまりする可能性もある。となると、この差額10万円は決して高くない(店が出してるエンジンのプロフィールを信じるならば、という意味だけど)。このエンジンも不調なら、そのときはもう「やっぱ自分がバカだったわ」と諦めて、ショップにオーバーホールしてもらうという感じでいいんじゃないだろうか。
ということで、エンジン買った。
スワップ作業は自分じゃ無理なので、これも追加で今のバイク屋さんに依頼。工賃は工程を出してみないと分からないとのことだけど、何ごともなければ5万円〜10万円くらいで収まってくれるのでは……と希望的観測をしている。サスやキャブなどと一緒にやってもらえるはずだから、まあそのぶん工賃はいくらか安くなるし、それも狙いのひとつ。
古いエンジンは自宅に引き取って、自分用の教材にするつもり。参考資料を見ながらゆっくり修理していけば、今後このバイクを維持するうえでのスキルアップができるはず。つーかたぶん、今のエンジンもバルブステムシールの交換くらいで白煙止まると思うんだよね。とりあえず、エンジンを乗せる作業台だけ用意しておかなくては。
今回は大修理になってしまうけど、まあ最終的に、国産の新車を買うくらいの総額(車両込み)で仕上がってくれたらいいかな、という感じで考えている。