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宮部みゆきと西條奈加

時代物小説でも、ちょっと不可思議だったり人情だったり
その時代の人の比較的庶民の生き方や生活の様子

が書かれている小説が好きです。

どちらかというと江戸時代、のころがいいでしょうか。

マンガ家の杉浦日向子さんも好きなので
(惜しい方を亡くしました)
マンガだけでなく、江戸関係のエッセイ本は持っています。

『一日江戸人』は名作でしょう!
江戸の長屋に住みたくなってしまう(臭いに我慢できるかは別として)

そんな塩梅の物語が好きなんだと思います。


さて、直木賞を受賞し宮部さんが帯を書かれているので
普段読まない西條さんの小説を読んでみました・・・

短編が六つ。
主人公はバラバラですが、すべてがつながっている物語です。

まるで宮部さんのよう・・・と思いました。

宮部さんほど描写が深くないような気がしますが
この感じの話は、宮部さんがすでに書いているんじゃないかなぁ

と、思われました。

面白くないわけではありませんが
いや、読みやすいし、それなりに良い作品とは思いますが

直木賞なのかぁ・・・

宮部さんが好きな私としては
ちょっと腑に落ちない感じでした。

他の作品を読んでいないので
そう感じるだけで
もともと、テイストの似ている作家さんなのかもしれないですね。


宮部さん作品で大好きなシリーズ、三島屋変調百物語の新作『魂手形』

こちらは、さすが!といった物語が三つ。

どの話も、少し恐くて可笑しみのある、だからよけい切ない‥といった雰囲気が漂います。

まっとうな人が出てくるところも救われます。

物語最後は、例のあの男(人ではない何か)がやってきて、今の主人公富次郎と会話しますが、この後のなにがしかの予感を残しながら消えていくところなど

もう、早く続きが読みたい!でしょう。

回向院の茂七が主人公の小説に出てくる稲荷寿司屋の親父の正体が
なんとなく知れたので、なんだかうれしくて

『きたきた捕物帳』の続きも読みたいです。ワクワクしてしまう。




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