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【ホントの自分?】編集者が厳選した、アバター時代の「自己像」を考える5冊(ほんのれんvol.14まとめ)

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ほんのれんラジオは、ゆるく深く本と遊ぶ教養系podcastです。編集工学研究所ほんのれん編集部の30代女性エディター4名が、毎月テーマを変えて、5冊の本を語りつくします。 vol.14の問いは、「ホントの自分? アバター時代のたくさんの私」です。

おぼろげな自分。クリアに認識できている自分。そんな「自分」とは全く異なるアバターを多数使い分けるようになると、アレもコレも私、になるのかもしれない。全5回のエピソードを通して「ホントの自分?」について考えます。

EDITOR'S NOTE /ほんのれん編集部編集長仁禮洋子
スクリーン越しの自分

BeReal.というSNSが若者に人気だそうだ。BeReal.は「盛ってない、ホントの自分」を見せる画像・動画アプリ。1日1回、通知が来たら、2分以内に「今の自分」を撮影して投稿するルール。加工は不可。寝起きの自分や散らかった自室が晒されることになる。ほかのSNSが「盛り」に溢れるなかで「リアル」は新鮮なのかもしれない。しかし、「ホントの自分」って何だろうか。

15-16正規のヨーロッパでは「自画像絵画」が急激に増えた。背景にあったのは「鏡」の製造技術の向上だ。それまでは覗き込んでも「おぼろげ」にしか見えていなかった自分がクリアに見えるようになった。そして人々は「自分とは何か」を問うようになった。道具によって自己認識が大きく変化したのだ。

デジタルツールの発達で、自己認識は、さらに劇的に変容していくだろう。自分とは全く異なるアバターを多数使い分けるようになると、アレもコレも私、になるのかもしれない。5冊の旬感本をたよりに「ホントの自分?」を考えてみたい。



▼「ホントの自分? アバター時代のたくさんの私」を考える 「ほんのれん」旬感本はこちらの5冊!

・『「ニセの自分」で生きています─心理学から考える虚栄心』稲垣智則(著)明石書店 2023
・『「盛り」の誕生─女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識』久保友香(著)太田出版 2019
・『アバターと共生する未来社会』石黒浩(著)集英社 2023
・『私とは何か─「個人」から「分人」へ( 講談社現代新書)』平野啓一郎(著)講談社 2012
・『擬 MODOKI─「世」あるいは別様の可能性』松岡正剛(著)春秋社 2017



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3/2(日)には、書評家の渡辺祐真(スケザネ)さんと、選書のプロ・ほんのれん編集部とともに、開店前の本屋さんに潜入するイベントも開催します。詳細はnote記事をご覧ください。

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