残酷で報われない、けれどどこか美しい世界🌲 『木になった亜沙』今村夏子著
"食べて、お願い。私の手から"
内容✏︎
生まれ変わったら甘い実をつけた木になりたい。誰かに食べさせたい。
願いがかなって杉の木に転生した亜沙は、
わりばしになって若者と出会う―。
奇妙で不穏で純粋な三つの愛の物語。
読んだあと、世界の色が違ってみえる。芥川賞作家の最新短編集。
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普通とは何か、普通になりたいなれないとは。読者から見たらバッドエンドな気がするけど主人公にとってはハッピーエンドとも思える不思議な気持ちになりました。主人公は特殊な体質であり、しかし理由は最後までわからないのが不気味。不条理な世界をただ見ている傍観者の読者、寂しく虚しく不安になります。
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