古生物学ってどんな学問?
こんにちは、営業部長です!
突然ですが、古生物学ってどんな学問かご存知ですか。
恐竜や古生物に関する本はたくさんありますが、そもそも古生物学とはどんな学問なのか、古生物学者が何を考え、研究ではどんなことをしているのか、、、、考えれば考えるほど興味が湧いてきますよね!
というわけで、本日は、そんな私(とあなた)にぴったりの本をご紹介します。
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古生物学というと、恐竜の研究や化石発掘のフィールドワークをイメージする人がほとんどかもしれません。ファンが多いのはそういう側面なのですが、古生物学はみなさんが想像しているよりもずっとずっと多面的な学問で、すごいポイントがたくさんあります。
そもそも、40億年に及ぶ地球環境や生命進化の歴史を明らかにする、時間的なスケールの大きさがすごい!
しかも、化石というのは、これまで地球上に生存していた全生物種のうちのわずか0.00001%(概算ですので、これが正しいかどうかは、本書をお読みください)だというのに、こんなにたくさん地層の中から発見されるってすごい!
生き物の骨の部分が残るのは分かるけれど、軟体部分が化石化していたり、巣の痕跡や糞が化石になっていたりもする(どうやってそれが化石だと分かるのか!?)のもすごい!
化石や地層に刻まれた情報だけでなく、現在の生物を観察したり、数理モデルを駆使したり、いろんなアプローチで研究していて、決して過去だけを見ているのではない、ホットな学問というところも、すごい!
化石は長い年月の間地層の中にあるので変形していたり、一部しか残っていなかったりする。そういうわずかな痕跡から何億年も前に思いを馳せながら、生命の歴史の解読に挑むのがすごい!
どうでしょう? すごさが伝わったでしょうか? なんとなく分かったけど、まだ古生物学がどんな学問かピンとこない??
ではもう少し具体的にお話します。
古生物学の研究=化石発掘と思っている人が多いと思いますが、学問としては、化石を発掘してからがスタートラインです。
一部しか残っていない場合、その化石が何なのかつきとめなくてはなりません。現存の生き物で喩えると、象の骨格だけ見て、あの象の姿かたちは想像できないですよね。鼻には骨がないので、あんなに鼻が長い動物だなんて、分かりません。そう考えると、化石から昔の生き物の姿を想像するのってものすごく大変……。
それでも、化石の特性を数値化し、データ化して解析し、他の研究と見比べたり、地層から古生物学的な情報を読み解いたりと、化石から分かること+地層や周辺の情報から分かることを積み上げていくのです。
時には、現存する近縁種の形態や遺伝子情報のデータを基に類推することも。古生物学者の頭の中では、これが使える? あの情報が必要? こっちの数理モデルの方が有効かな??などなど、忙しく考えを巡らせています。
そういう、研究現場を具体的に示したのが
泉賢太郎さんの『古生物学者と40億年』(ちくまプリマー新書)です。
古生物学とは何か? 古生物学者は何をしているの? と疑問に思った方は是非ともご一読ください。古生物学は様々な可能性に溢れた学問です。そして、研究するテーマが山ほどあって、充実度ナンバーワン!の学問だと思います。
(text ちくまプリマー新書)
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そして! 『古生物学者と40億年』の刊行を記念したオンラインイベントを本のあて。で開催します!!
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古生物学者の頭の中
~恐竜だけじゃない!生命の歴史を明らかにする学問~
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5月31日(金曜日)19時より
チケットの取り扱いはPeatixにて。以下のページからご予約下さい!
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