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親子で楽しむ! 嵯峨野鉄道1dayトリップ|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏
子ども連れの旅は、移動も楽しみたい! 鉄道ライターの恵知仁さんと小学校にあがったばかりのご子息・健寛君の鉄道大好き親子がトロッコ列車に乗って、京都駅からの鉄道旅を満喫します。(ひととき2024年8月号 特集「京都発、観光列車で巡る夏」より)
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旅先の選び方が、子どもが生まれて変わった。自分が何をしたいかではなく、学習や情操教育を考え、探すようになった。京都はその意味で大変魅力的だが、わが子はまだ小学1年生。寺社めぐりは将来にとっておくとして、今回の旅は、親子で大好きな鉄道をテーマに少し足をのばしてみる。
まず、京都駅からJR嵯峨野線(山陰本線)で15分程度の嵯峨嵐山駅へ行き、そこで乗り換える「嵯峨野トロッコ列車」だ。 鉄道好きの息子は、車内で叫ぶ。
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窓がなく、ガラス張りの天井が広がる解放的な車両で風や音を感じながら景色を楽しめる展望列車
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「あのトンネル、レンガ造りだ!」
嵯峨野トロッコ列車が走るのは、1899(明治32)年に開通した山陰本線の旧線路。現在のとは異なる構造が珍しい様子。
「京都は日本でとても古い歴史を持つ街で、鉄道の開通も早かったんだよ」と息子に伝える。トンネルに入れば、ひんやりしてくるのもトロッコ列車の楽しいところだ。「トンネルの中まで太陽の光が届かないから、夏でも涼しいんだよ」。父は、この経験を社会や理科の勉強につなげようと必死である。そんな大人の思惑をよそに、息子は「トンネルが楽しかった! 古いレンガがいいね!」と満足げだ。こうした経験が積み重なって血肉になると思うので、親としては、いろいろな場所に息子を連れて行ってあげたい。
嵯峨野トロッコ列車は、トンネルの涼しさや、速度によって変わる風、音など、感覚から理科的な経験を楽しめるため、知育になる。山を越え谷を越えての冒険的な面白さもあるし、時折すれ違う保津川下りの船と手を振り合うのも、良い体験だろう。
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なお、嵯峨野トロッコ列車には「リッチ号」という、窓が一切なく、床下の線路が金網越しに見える、より開放的な車両があり、子ども連れでの乗車は特に「リッチ号」がおすすめだ。今回、私たちはその車両に乗車し、「レールが見える!」と息子は大喜び。ただ雨天時には車内まで濡れるため、対策が必要になる。息子にこのことを伝えると、「え、雨のとき乗りたい!」と要望された。即、却下する。
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旅人・文=恵 知仁
写真=三原久明
──この続きは本誌でお楽しみいただけます。恵さん親子はトロッコ列車を楽しんだのち、保津川下りの船に乗ります。かつて保津川で木材などが輸送されていたという歴史に思いを馳せつつ、自然豊かな中での川下りに歓喜します。本誌特集では、鉄道好きの俳優・村井美樹さんが観光列車に乗って丹後の海辺を訪れ、天橋立の白砂青松、由良川橋梁の絶景を堪能します。 京都の人が夏に訪れたいという涼しげな貴船の川床もご紹介! 観光列車で夏の京都を楽しむ旅をぜひお楽しみください。
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目次
●PART1 京都丹後鉄道「丹後の海」「丹後あかまつ号」村井美樹さんと行く きらめく丹後鉄道紀行
(旅人=村井美樹 文=安藤寿和子)
●PART2 叡山電車「きらら」ちょっときららで貴船まで
(文=安藤寿和子)
●PART3 嵯峨野観光鉄道「嵯峨野トロッコ列車」親子で楽しむ! 嵯峨野鉄道1dayトリップ(旅人・文=恵 知仁)
●夏から秋におすすめ! 特選観光列車情報
恵 知仁(めぐみ ともひと)
1975年、東京都生まれ。2014年、ウェブメディア「乗りものニュース」を創設し、約6年間、初代編集長をつとめた。のち、フリーの鉄道ライターとして各種メディアで活躍中。
出典:ひととき2024年8月号
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