見出し画像

新幹線は魔法の乗り物──東海道新幹線60周年エピソード【入賞作品】〔PR〕

sponsored by JR東海

この60年間、家族団らんのご旅行や大切な人との再会、新生活への門出など、皆様の様々な場面で、皆様の大切な時間を支えるべく、東海道新幹線は走り続けてきました。
開業60周年を迎えるにあたり、皆様の東海道新幹線に関わる「とっておきのエピソード」を募集しました。700件を超えるたくさんのご応募、ありがとうございました。大賞1作品と入賞5作品を選ばせていただきました。大賞作品は、9月20日発売の雑誌「ひととき」にも掲載します。

「おはようございます!」

新卒の私は、リュックを背負っていそいそと職場の更衣室に入る。お気に入りの服を脱ぎ、保育着に着替える。よかった、誰にも会わなかった。朝から浮き足立つ姿を見られたくはない。

この日は三連休前の金曜日。大学卒業後、遠距離になった彼氏に会いに行く日だ。仕事をさっさと済ませ、定時に帰れば、静岡には20時に着く予定。何としても定時に帰る。そう決心して保育室に入る。

そして、あっという間に夕方。にこやかな顔で定時に保育室を去る。爆速で着替えを済まし、リュックを背負ってタイムカードを切る。一秒たりとも無駄にはできない。最低限の挨拶を保護者、先輩にしながら早足で駐輪場へ向かう。

ここからは全力ダッシュ。最寄りの駅から新幹線乗り場まで、「早く、早く」と願う。そうして何とか間に合った新幹線。ふぅ……。安堵の気持ちと一週間の疲れが一気に溢れ出す。「20時に着く予定!」と彼氏にLINEをする。一か月ぶりに会える。新幹線は私にとって、彼氏のいる場所に連れていってくれる、魔法の乗り物だ。在来線や、バスで会いに行くこともあるが、仕事終わりだと新幹線一択だ。新幹線に乗れば、一泊分多く一緒にいられるからだ。

ちなみに、行きにワクワクしているのはもちろん、帰りも堪らない。一緒に撮った写真を見返しながら、楽しかった時間に浸る。そうしているうちにだんだんと自宅へ近づいていく……。新幹線は、少しずつ日常へと戻してくれるタイムマシンのようでもある。

そういえば先日、久しぶりに新幹線に乗った。11年前に遠距離恋愛していた旦那と、その娘と共に。

武藤友絵さん(32歳)

↓↓↓ 公式サイト ↓↓↓

あなたと新幹線と60年。

https://recommend.jr-central.co.jp/60th/

「東海道新幹線とは何か」オンライン公開中
30人の著名人がつづる珠玉のエッセイ集
↓↓↓


いいなと思ったら応援しよう!

ほんのひととき
最後までお読みいただきありがとうございます。いただいたサポートは、ウェブマガジン「ほんのひととき」の運営のために大切に使わせていただきます。