離れていく縁、つながる縁
いつからだろうか。自分が選ばないほうがいい・結果的に自分に必要がない人や物が選べない、という体質(?)になった。
選ぼうとしても、どこかの段階で「相手から」断られたり、私にも相手にも非がない円満な方法で、第三の選択肢が現れる。そして、あとになってから『あそこで縁が切れたのは必然だった』と気づく。
そもそも、離れていく縁の場合は、第一印象の時点でなんとなく違和感があったり不信感があったりする。でもこの点については、つながる縁の場合も「(いい意味でも悪い意味でも)強烈な印象」があったりするので決定打にはならない。
私の場合の離れていく縁の特徴は、「自分から断る前に断られる」なので、相手から断られた時は『ああ、多分選ばないほうがお互いにいいんだろうな』と判断して追わない。追ったらせっかくの天のお膳立てが台無しになってしまうから。
それ以外にも、自分に合わない人や物も、自分ではどうしようもないような原因や理由が浮上して、早々に離れたり壊れたりする。この現象は不思議だけれど、どれもハズレがないので、私にとってはけっこう重要なバロメーターになっているのだ。
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つい最近も、離れていく縁があった。私は最初から違和感があったけれど、「今はまだ、そのままで」という他人からの助言でのみつながっている状態だった。私の中では答えは決まっていた。でもいろんな理由で保留にしていたら、相手から「状況が変わったから、できない」と急に言われた。
「分かりました。また別の機会によろしくお願いします」と答えたが、きっと「また」は来ないだろう。一度離れた縁は、容易にはつながらないから。
未だに夢に出てくる大好きだった祖父が、すぐに断らなかった私に業を煮やして、助け舟を出したのかな。断らない私が悪いんだけれど、そんな風に妄想する。
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縁というものは、バイオリズムの波形のようなもので、他者とのそれが重なっている間だけ縁がつながるような気がしている。つながる縁の場合は、その波が何度も何度も繰り返したり、波自体が小さくてほぼ平坦だったりして、ずっと重なり合っているような状態なんじゃないだろうか。
だから、一度離れても会える人とはまた会えるし、逆に、会えない人とはどうやっても会えない。私の場合はそこがすごくはっきりしているから、ある意味、後ろを振り返らないでいられるのかもしれない。
離れていく縁があるからこそ、つながる縁がある。つながっている時間は永遠にはなりえないけれど、だからこそ尊いのだ。きっと。
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