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最近の記事

そういう秋

少し先のことを考えられるようになってきた。秋服はなにが着たいとか、そういう些細なこと。 秋服は、カラフルなものを着たい。髪が伸びたので、ショートだとしっくりこなかったスカートを積極的に履きたい。髪を三つ編みにしたり、かわいいヘアピンをたくさんつけたりしたいし、何年か前に買って使いこなせていないブーツを、今年は一軍アイテムとして履きつぶしたい。 今までならやらなかっただろうな、ということ、やりたいと思っていたけど自分には無理だなと蓋をしていたことが、ごくごく自然にやりたいこ

    • 長い春

      9月も半ばに差し掛かるというのに、空はこれでもかと青く眩しい。海に反射する光はきらきらとしていて、思わずそちらを見てしまう。 おおよそ週に一度、ひとりで車を運転してあちこちを回る。だいたい特に予定はなく、あるとしても図書館に行くくらいのものだ。あとは好きな曲を聴きながら気の済むまで海沿いを走る。否が応でも、二週に一度は外に出ないといけない図書館のシステムに随分と助けられている。そうでなければ、全く外に出ないで、立派な引きこもりになっていただろうと思う。 外に出るのは億劫だ

      • MIU404イメソン~フレデリック編~

        MIU404を彷彿とさせるフレデリックの曲をつらつらと書いていく、完全自己満足記事です。すべて個人の解釈と趣向に基づきます。順不同。 以下、ドラマ本編のネタバレ注意。 銀河の果てに連れ去って! まず1番サビのここが、志摩→伊吹の感情。志摩にとって、伊吹は光であり、伊吹には正しくいてほしい。颯爽、というのが伊吹のキャラクターにとてもしっくりくる。足が速いという物理的なところもそうだけれど、思考から行動に移すまでのスピード感も、かなり颯爽としているなあと思う。 そんな颯爽と

        • 背表紙(スペース)青

          暑い。暑すぎる。ということで十日に一回ほどのペースで図書館に通っている。夏のこのとんでもなく暑い時にこそ、本を読むべきだと思う。クーラーを効かせた部屋で、読書の夏です。 図書館での本の選び方は各々いろいろあると思うが、わたしは先日、初めての選び方で本を選んだ。それが、背表紙の色で選ぶ、というものだ。最初に手に取った二、三冊がたまたま青系で統一されていて、手に持ったそれらを見ていると「これ、青い本ばっかり集めたら楽しいんじゃない?」と思った。 図書館の棚には、基本的に背表紙

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          夏を食べる

          喫茶店で本を読みたい。そう思って、今月の密かな目標としていた「隣市のコメダ珈琲に一人で運転して行く」を決行することにした。 わたしの地元にはいわゆるカフェチェーンはなく、隣市のコメダ珈琲(家から車で片道約三十分)がひとつ、あとはサービスエリアにスタバとミスドがあるのみで、ちょっとリフレッシュでも、とはなかなかいかない。個人経営のカフェや喫茶店の数は多いが、観光客向けの空間と化しているところが多く、こちらもなかなか足が向かない。 三十分と少しかけて、店に辿りついた。駐車に少

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          好きなバンドが活動休止する

          初めて「若者のすべて」を聴いた高一の冬、「あ、わたし、この曲と結婚するんだ」と思った。運命なんて便利なものでぼんやりさせる術をわたしはまだ知らなかったから、曲と結婚するという少々奇妙な感情を覚えた。そこからまずは、YouTubeにあるMVを片っ端から見漁り、志村正彦という人物と、その終わりを知るまでに、そう時間はかからなかった。 それまでの人生で出会ったあらゆる人の中で、群を抜いてのめり込んだのが志村さんだった。志村さんが作った曲、志村さんが作ったバンドとして、フジファブリ

          好きなバンドが活動休止する

          ワイパーの音との隙間で

          中学2年の6月、その曲はFM802のヘビーローテーションとしてわたしの前に現れた。これまで聴いたことのないなんだかぴこぴこした音に、力強く真っ直ぐで、それなのにこれまた聞いたことのないなんだか癖のある歌声。歌詞もなんだかちょっと愉快で、でも真っ直ぐだった。ポップスばかり聴いていたわたしには、すべてが新鮮だった。 親の運転する車で運よくオンエアのタイミングに鉢合わせるしか、インターネットの恩恵をまだよく知らない当時のわたしにその曲を聴く術はなかった。我が家の車では、決まってラ

          ワイパーの音との隙間で

          青々光る

          ずっとうっすらと心のどこかで、何かを創るという行為に憧れている。だから音楽や小説や映画やお笑いや、その他諸々、わたしの好きなものやそれを創る人は眩しい。自分もそうなれたらいいな、なれるんじゃないか、などと期待をしていたことが、ひとつ光る目印のようにたしかにあった。 反面、そういう感情にぴったりとくっついている、どうせわたしにはできないな、という気持ち。だって技量も才能もないし。こううだうだと言い訳をしている間にも、きっと本当に『創れる』人は、さっさと創り始めてしまうのだろう

          青々光る

          ぐるぐる

          ここ数日、ぐるぐると自己内省の渦に巻き込まれていた。 自分の好きなものやことは分かってもらえなくても平気。好きだと、強く強くわたしが誰より信じているし、誰に共感されなくても、だってわたしが好きなんで、で突き通せる。そういう強さを、わたしは持っている。 でも、みんなが良いと言う、好きだと言うものを、わたしは少しも良いとか好きとか思えなくて、なんなら少し苦手だとすら思っていた。なんにでも好き嫌い、合う合わないはあるから、わたしには合わなかったんやわ、と、にこにこして自分の好き

          ぐるぐる

          初ライブから一年

          1年前の今日、2023年6月2日に、わたしは初めて夜の本気ダンスのライブを観た。場所は梅田クラブクアトロ。 5月頭くらいだったか、後輩に誘われ、軽音部で夜ダンのコピーをすることになった。曲は『WHERE?』と『Crazy Dancer』の定番2曲を知っているだけで他はなにも知らず、何故かボーカルがちょねさんと呼ばれていることは知っていた。セットリストを決めるために、わたしは隙あらばSpotifyで夜ダンを再生し、YouTubeで映像を見た。 その中で、2015年の梅田シャ

          初ライブから一年

          眼鏡には濃いめのリップを

          最近買ったリップをとても気に入っている。今まで使ったコスメで三本の指には入るくらい。ちなみにLakaフルーティーグラムティントの、色は120番。カフェインローズという名前もかわいくて好きだ。 わたしの日々のメイク事情はと言うと、ベースメイクは下地とパウダーだけ。眉毛をパウダーでサッと描き、目頭と鼻筋に軽くハイライトを入れ、リップをつける。これだけ。アイメイクは眼鏡をかけるのをいいことに、基本的には省略している。家から出ることも人と会うこともほとんどないので、自分なりの最低限

          眼鏡には濃いめのリップを

          ふしだらフラミンゴ考察

          フレデリック「ふしだらフラミンゴ」の考察。 去年のホムパ以来、ずーっっっと解釈をぐりぐりとこねくり回してきたのだが、ようやく、これだ!と思うものに辿り着いたので書いていく。苦節1年のオタクの戯言にお付き合いください。 ふしだらフラミンゴって、何? まず、ふしだらフラミンゴってなんぞや?というところから。ふしだらを辞書で引くと、以下のように出てくる。 つまり、ふしだらフラミンゴとは、けじめがなく、だらしないフラミンゴ、ということになる。 フラミンゴは群れをなして生活す

          ふしだらフラミンゴ考察

          2024.5.21 夜の本気ダンス@太陽と虎

          夜の本気ダンス ''blue Spring 18 dip'' TOUR 神戸公演のレポ。セトリ、演出等大いにネタバレしておりますのでご注意を。 以下、セトリ順に感想をまとめていく。ネタバレしたくない方はブラウザバック。 ・ ・ ・ ・ おなじみの登場から始まり、1曲目に選ばれたのは早速dipから「DYWD?」。サビの「Do you wanna dance?」の歌のリズムに合わせて手を上げるようにフロアを煽るちょねさん。「踊りたいに決まってるじゃない?!」と応えるよ

          2024.5.21 夜の本気ダンス@太陽と虎

          小さな嘘

          美容院。世の中の苦手な場所のひとつ。 ここ1年ほど通っている美容院があるのだが、平日の昼間にも関わらず何故かわたしが行きたい日だけピンポイントに予約が埋まっていた。ので、渋々初めて行く美容院を予約する。 美容院に行く前は、インスタを漁り、髪色、髪型の参考資料を収集する。初めて行く美容院なら尚更、言葉で伝えるよりも「これにしてください」と見せるだけで済むように、入念に準備する。コミュニケーション能力に少々難があるので、この過程は欠かせない。 店に入り、名前と、予約時間を伝

          小さな嘘

          銀河の果てに連れ去って!考察

          フレデリック「銀河の果てに連れ去って!」(以下、「銀河!」)の話。 異常なまでの熱狂的なファン人気を誇る(と、わたしは思っている)この曲のとある考察について、一銀河!のオタクとして書こうと思う。 歌詞はこちら あらすじ わたしの主観を交えた、ざっくりとしたあらすじは以下の通り。 「僕」は「片道だけの特急券」を持って、駅にいる。それは「僕」にとってとても魅力的なもので、「煌びやかなインビテーション」に見える。片道だけ、というのがどういうことを意味するのか、それも理解し

          銀河の果てに連れ去って!考察

          水たまり

          2か月前の今頃は毎日note更新するぞ!と意気込んでいたのに、平気で1か月放置してしまっている。こんなはずじゃなかったなあ、と思う。そう思うことがこのnote以外にも、わたしの生活に溢れていて、足元に水たまりができているように錯覚する。歩けないわけではない。ただ、できれば歩きたくないなあ、靴汚れるし。そういう、ちょっとだけ嫌な気持ちがつきまとうのだ。 3年暮らした、坂の途中にあるアパートはバタバタと慌ただしく引き払って、ひとり暮らしを中断し、いまは実家にいる。ひとり暮らしを