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本丸日記①
本丸の縁側にて、2人がお茶をすすりながら話している。
実休「そうか、じゃあ僕はお留守番…というわけだね」
明石「どうやらそうらしいですわ。いやぁ〜、それにしても、なんで自分を隊長になんかするんでっしゃろ?期待されてもなーんもできまへんって言ってるのに」
実休「フフッ。そう言いながらも、君はソツなくこなす力があるだろうから…、そこが主に認められるところだろうね」
明石「え〜!堪忍してくださいなぁ。……新人教育の隊長ってことみたいですし、いつもの保護者としての部分を期待されてるんでっしゃろなぁ…まぁ、ええんですけど」
実休「君は立派な保護者だよ。君の弟の…蛍丸くんや愛染くんもしっかりしているし、僕の方がみんなにお世話になっているかもしれないね。」
明石「それはほんまにその通りでっせ?まぁ、蛍丸達も手はかかるところもあるけども…実休はんは、なんやしっかりしてんなぁ〜と思うところもあれば、突然どないしはったんか…えらい幼くなる時もありますし…」
実休「(優しく微笑み)ありがとう」
明石「いや、褒めてまへんで?」
漫才を繰り広げている中、モフモフした衣装をまとう姿が現れる。
小狐丸「何やら面白そうな話をしていますね。よければ私もお茶をここでいただこうかと思うのですが」
実休「あぁ、小狐丸さん。どうぞ…、今は緑茶を淹れているんだけれど、希望があれば薬草茶もあるよ」
小狐丸「そうですねぇ…、薬草茶は出陣から帰ってきた際にいただきましょうか。今回の出陣、明石殿が隊長のようですし、部隊の中で極めているのは''私だけ''ということですから、色々とサポートが必要で全体的に疲労が溜まりやすいかと」
明石「ん〜?今なんか嫌味を感じたんですけど」
小狐丸「いえいえ、まさかそんな。ぬしさまに隊長として私ではなく明石殿が選ばれたのが悔しいとかそんなこと微塵も思っておりませんよ」
明石「それ、思ってますなぁ」
実休「あぁ、思ってるね(ニコニコ)」
明石「何わろてますん実休はん」
実休「なんだか、楽しそうな部隊だと思ってね」
博多「あ〜、何ゆたっとしとーったい。今から小判儲けて、本丸ん蓄えば増やしゃないかんていうとに」
急いだ様子で博多藤四郎が走ってやってくる。
雲生「新規第一部隊、隊員揃いました」
雲生も後から駆けつける。
明石「早いし真面目ですなぁ…。今回は後藤はんと長曽根はんも一緒なんでっしゃろ?
はぁ……なんでますます自分が隊長なのか、主の考えてることは、よーわかりまへんわ…」
小狐丸「明石殿、隊長なのですから胸を張って。」
実休「フッ…、いってらっしゃい。どんな出陣だったか、まだ教えて欲しいな」