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身のこなしをキレイにする方法 ②/5

長い・・、1記事が長い。

ですので改めて、この文章がどのようなものなのか説明させてください。
身体について書かれた文章としては、少し変わっています。図を使って説明することもなく、読者に決められた動きを強いることもしません。もちろん、美しく動くためのコツが寄せ集まっただけのものでもありません。

□■ 必要なのは、身体に対する洞察力

では、「身のこなしをキレイにする方法」をどのように提示しているかというと、たとえば次のような身体への洞察が書かれています。

『身のこなしを美しくしようとする際、忘れてはならないのは、あなたの両腕の存在です。肩から指先までを含むあなたの両腕が、決定的に身体の動きやバランス、その美醜に影響を与えているという事実です。

一体何のことを言っているのかわからない、という方もいらっしゃるかもしれません。ぜひ、自分の腕が身体の左右に常にぶら下がっていること、そしてその重さを膝や腰、背骨が負担しているという点に注目してみてください。

あなたの両腕がその位置や動きを変えるたびに、負担のかかり方は変化します。身体は無意識に、全体のバランスを崩さないように修正を加えます。腕の振り方やその動きの方向は、あなたの歩き方や姿勢に大きく関係してきます。

このことは、ちょっとした動作を行うことで実感できます。試しに鏡の前に立って、腕を上げ、両手のひらを頭の上に置いてみてください。指を組み、頭に腕全体の重さを預けるような感じで。

すると、背中のラインが劇的に変わります。そのまま、どんな動きでもよいので、身体を軽く前後に揺らしてみてください。上半身の筋肉が機敏に反応するのが感じられるはずです。背骨がいつも以上によく回転し、重心の移動がスムーズになります。

この自由な感覚は、あなたの身体が非常にシンプルなバランス環境を得たために起こる結果です。両腕の重みを身体の軸の真上に移動させたことで、思うように身体を動かすことができるようになったのです。

言い換えると、通常の状態では、あなたの両腕は全身にとってかなり厄介な存在なのです。頭や足と比べて、両腕は頻繁に身体の中心軸から大きく外れた位置へ移動し、多様な方向へと動きます。

その動きに対して背中や腰の筋肉は、均衡を保つためにいちいち反応しなければなりません。腕は、全身のバランス制御を複雑にする存在なのです。

このことは、腕の位置や動かし方を工夫して変化させるだけで、あなたの身体は即座に、良くも悪くも変わり得る、ということを意味しています。』

やっぱり長くなりましたが、私の記事の最大の特徴は、身体をきちんと見ようとしている点にあります。美しい身体のその奥にある仕組みや成り立ちを、自分の目で見ていこうとしています。

□■ 鏡を見る

私の提案する訓練法には名前が付いていません。それはトレーニング自体の内容が極めてシンプルだからです。実際、

「鏡の前で、自由に身体を動かして観察する」

というだけの訓練法なので、名付けるまでもありません。形や順番を定めた「型」のようなものもありませんし、復唱したくなるような規則もありません。

トレーニングの中で、どのように身体を動かすのかを決めるのは読者自身であり、私が手取り足取り詳細な動作を指示することはありません。

私が訓練法の中身について言いたいことは、本当に単純なことです。もっと鏡を見よう、もっと人の動きを細かく見よう、というただそれだけのことです。

それはたとえば、ほんの10分でいいから、裸(じゃなくてもいいけど)の背中を鏡に映してみて、いろいろ好きなように動かしてみてほしい、ということです。自分の、今そこにある、生々しい身体の動きを観察すること。それが何よりも効果的な作業なのだということ。
自分の身体を見る。取替えのきかないたった一つの自分の肉体の動きを見つめ続ける。そしてそこに少しずつ何らかの影響を与え、変化を起し、その結果を見届けること。

どのような意識を持って、鏡に映る自分の動きや街行く人々の身体の使い方を見ればよいのか。私の文章に価値があるとしたら、その洞察の仕方、身体の認識の仕方について詳細に述べているからでしょう。


前の文章からのつづきです・・

「方向性」と「軸」について


関節の役割は、単に身体のラインを作るだけではありません。骨と骨の角度を変えるという機能の他にも、関節には重要な役割があります。

たとえば、デスク前、椅子に座っていた同僚が立ち上がり、書類を手に取って部屋を出ていく場面を想像してください。身体の向きを変え、立ち上がり、書類に手を伸ばし、歩き出す。そのとき、身体のすべての部分が常に同じ方向を向いているわけではありません。全体としてはすでにドアに向かいかけている一方で、足首や腰は回転し、腕は書類に向けて伸びています。このように、私たちは日常的に足首、膝、腰などを使って身体をひねり、流れの中で自然に複雑な動きを生み出しているのです。

これが関節の第二の役割、「身体に方向性を与えること」です。関節は単に曲がるだけでなく、回転する機能を持っているのです。

□■ 関節は「回転」する

私たちは普段、自分の身体をキレイに見せようとするとき、どうしても身体のラインばかりを意識してしまいがちです。しかし、本当に美しい動きをする人というのは、ラインだけでなく、関節の回転にも気を配っています。

「方向性」という言葉は少しわかりにくいかもしれませんが、その場合は単に「関節が回転する」と理解していただければ結構です。読み進めていただくうちに、きっと「方向性」という言葉のニュアンスが感じ取れることでしょう。

この関節の持つ「方向性」を詳しく説明するために、友人と隣り合って歩きながら会話をする場面を思い浮かべてみてください。その時、当然、あなたは友人の方に身体の一部を向けますが、常にそうしているわけではありません。友人の顔を見て、進行方向を見て、さらには床を見ることもあれば、後ろで音がすれば振り向くこともあります。このように、主に上半身を使ってコミュニケーションを取りながら、身体全体としては前に進んでいきます。

どの部分を回転させるかは人それぞれです。首だけをひねる人もいれば、腰から全体を相手に向ける人もいます。場面によっては腕を使った身振りも加わります。このような動作の方向は、進行方向や相手の位置とは異なることもあるのです。こうした複雑な「方向性」を生み出すのが関節であり、その動きには見栄えの良さや表情の豊かさが関わってきます。

「きれいな動きをしている」と感じる知人は、関節の回転をどう使っているでしょうか。その点を意識して観察してみると、また新しい発見があるはずです。

□■「軸」がブレないことの大切さ

「軸」という言葉も、関節の回転を考える際に重要なキーワードです。友人と話しながら歩いているときに姿勢が美しい人は、軸がしっかりとしています。相手の顔を見ようと上半身をひねった瞬間に、首が不必要に前に出たり猫背になったりしない。前傾姿勢になっても、重心が移動しすぎて歩調が乱れることもありません。その結果、相手を見ても進行方向を見ても、どちらの姿勢でも美しく保たれます。この美しさは、関節の回転が上手く使われているかどうかに大きく影響されます。

私の職場の上司は、まさにこの「軸」がしっかり決まっている人です。たとえば、私が仕事中、ある図面について質問すると、上司は首だけを使って私の存在を確認し、私が持っている図面を見るのです。首から下は作業を続けたまま、余計な動きは一切ありません。私はその様子に毎回感心してしまいます。彼には、身体の動きを無駄にしない優れたバランス感覚が備わっており、それが彼の軸の強さを示しているのです。

軸がしっかりしているというのは、関節をぶれずに回せること、そしてその動きが他の部分に無意味な影響を与えないことを意味します。

「無意味に動かない」という部分については、もう少し説明が必要かもしれません。身体は首を動かすと、それに連動して肩や腰も動くのが普通です。これは決して「美しさ」を損なう要因ではありません。むしろ、無理に身体を緊張させて首だけを機械的に動かそうとする方が不自然です。この意識的な独立した動作を訓練する方法として、アイソレーション(独立運動)という技法もありますが、ここでお伝えしたいのは、「必要以上に動かさない」ということです。首を少し動かしただけで、重心がずれ、腰や膝が余計に動いてしまう――こうした無意識のズレが美しさを損ないます。

□■ 綺麗な軸を持つために

では、どうすれば軸をしっかりと保ちながら動けるようになるのでしょうか?もし自分に綺麗な軸がないと感じているなら、鏡を使ってさまざまな方向に身体を動かしながら、自分の軸を確認してみることをお勧めします。関節を綺麗に回す意識を持つことで、鏡に映る自分の姿を新たな視点で見ることができ、動きの癖を改善するきっかけになるでしょう。

また、自分の身体に自信がない人は、身体をひねることが少ない傾向があります。常に物事に正対し、新たな対象が現れるたびに身体全体を動かして向き直る。これでは動きに豊かさが生まれません。魅力的な動きをするためには、自分の身体の動きの「方向性」を意識することがとても大切です。たとえば、呼ばれて振り向く際、少し工夫して首を回すだけで、重心を崩さずに相手の方を向くことができ、それだけでも動きに違いが生まれます。

首、背骨、腰、膝、足首。この五つの関節は身体全体の印象を大きく変える力を持っています。もし上半身の軸がぶれやすいと感じるなら、下半身の膝と足首をうまく使うことも有効です。扱いにくい関節を自覚し、それを補う別の関節を意識して使うことで、動きがよりスムーズになります。

例えば、片脚の膝を曲げてかかとを上げるだけで、身体の向きは変えられます。右を見たいなら左脚の膝と足首を使う、という具合です。これによって腰や背骨の軸を保ったまま方向を変えることが可能です。必要なのは、つま先にしっかりと体重を乗せること、つまりつま先に負荷をかける感覚を持つことです。

こうした、日常的に行われている些細な身体的テクニックを意識的に行うことで、日々の動きに対して新たなアプローチが可能になります。他の人の動きを観察しながら、状況に応じた最適な動きを自分で選べるようになりましょう。それは、あなたの身体の癖を乗り越え、逆にそれを利用するための有効な手段です。豊かで正確な動きは、このようにして少しずつ積み重ねられていくのです。



鏡を使って、自分の身体と向き合う


いよいよ、自分の身体に向き合っていきましょう。鏡を使って「あなた自身の関節」と対話し、動きの美しさを追求していくのです。身体の動きを美しくするためには、自分の関節について理解を深め、その動かし方のコツを、あなた自身が見つけ出すことが必要です。

といっても、難しいことをするわけではありません。これまで述べてきた、他者を「関節」という視点で見る方法を、そのままご自身に応用してみてください。そして、その動作から生じる感覚を丁寧に感じ取り、必要に応じて少しずつ修正を加えます。キレイだと感じられる動きへと変化させていきます。このプロセスは、とても単純な作業であり、かつ楽しみながらできることです。

鏡の中の自分をよく見つめ、意識的に身体を動かし、その筋肉の収縮を味わうという行為には、それ自体が遊戯的な要素を持っています。この練習の目的は、自分の身体を使って楽しむことです。それこそが、関節を最大限に活用することに繋がります。遊びに没頭する感覚を持ち、踊る(ダンス、体操、舞踏、呼び方はいろいろあるかと思います)ことを楽しむことさえできれば、あなたは自然と自分の身体について独自の修正を行うことになるでしょう。

□■ 常に鏡を見ながら、しっかりと身体を動かす

重要なポイントは二つあります。

まず一つ目は、「常に鏡に映る自分を見続けること」です。視覚から得る情報、すなわち鏡に映った身体の動きの結果が、あなたの身体感覚を目覚めさせ、自己認識を深めるのです。時には鏡に映る姿勢や動作が期待に反することもあるかもしれませんが、その瞬間こそが学びの機会です。鏡の前での「失敗」などというものは存在しません。大切なのは新たな気づきを求め続けることです。発見を重ね、仮説を立て、検証することで、身体は少しずつ変化していきます。

二つ目に大切なのは、「しっかりと身体を動かすこと」です。大きく自由に身体を使うことを心がけてください。関節の持つ可能性をすべて引き出すつもりで動かすことがポイントです。「ただ身体を動かすだけで何が面白いのか」と感じるかもしれませんが、まずは実際に鏡の前に立ってください。ご自身の身体については、まだ気づいていないことがたくさんあるはずなのです。新たな関節の使い方や身体の側面を発見する過程には、非常に新鮮な感覚が伴うものです。

□■ このトレーニングの優れた点

私が提案する「美しい身のこなしを目指すためのトレーニング」の優れた点を挙げるならば、次の三つです。

  1. 必要な道具は鏡のみ

  2. 覚えるべき手順がない

  3. 取り組むことで心地よさが得られる

これらは、継続しやすい条件が揃っているということを意味します。

  1. 「必要な道具は鏡のみ」
    鏡さえあればトレーニングが可能です。しばらく続けていくと、鏡のない場所でも感覚だけで自分の動きを確認できるようになります。視覚に頼らず、筋肉の動きに意識を集中することで、今の自分の姿を感覚で理解することができるようになります。感覚と実際の動きのズレは、日を追うごとに小さくなり、どこにいても自分の身体を磨くことができるようになるでしょう。

  2. 「覚えるべき手順がない」
    多くのトレーニング方法は「型」や「動きのパターン」があり、それを正確に身につける必要があります。しかし、このトレーニングでは、そのような手順を覚える必要はありません。これはストレスを減らし、自分のペースで自然に取り組むことを可能にします。新しいことを覚え続けるのが難しいという方でも、自分自身に向き合い、感じながら動くことで、続けやすくなります。

  3. 「取り組むことで心地よさが得られる」
    このトレーニングは、心と身体を軽くして、気持ちを高揚させてくれます。どのような心理状態であっても、取り組むことで気分がよくなるので、「今日は気分が乗らない」といった怠惰な気持ちが起きません。むしろ、気分が晴れない時こそ取り組みたくなると思います。鏡の前で身体を動かすだけで、驚くほど心が軽くなります。実際に試していただくと、その効果を実感できるはずです。

□■ 自分で答えを見つける楽しさ

このトレーニングが心地よい理由は、身体的なものと精神的なもの、両方があります。身体を動かすことで、いわゆる「ランナーズ・ハイ」に近い状態を得られるというのが身体的な理由です。ダンスが楽しく、快楽的であるのと同様に、意識的に身体を動かす行為には確かな快感があります。

精神的な理由としては、このトレーニングの本質が「自分で答えを見つけていく」プロセスにあることが挙げられます。他人から学ぶ「コツ」は、多くの場合一つのヒントにしか過ぎません。コツというものは、その本人にとって最適なものであり、完全に他者へ伝えることは難しいものです。だからこそ、自分自身の身体については、自分で見つけるコツこそが一番効果的です。それがご自身の身体に対する真実を直接感じ取るカギとなります。

鏡を通して身体を観察しながら動かすことで、多くの発見があります。「こうやって関節を使うと良かったんだ」「この動きを続けることで身体の軸を強化できるかもしれない」など、気づきは多岐にわたります。「この動きは心地よい」「こうすると美しく見える」「今日はこの関節を意識して使いながら過ごそう」などなど。

これら無数にある身体の使い方やコツを、自分自身で発見していくことが、このトレーニングの醍醐味です。そして、その発見を可能にしてくれる唯一の道具が鏡です。あとでさらに詳しく述べますが、鏡という道具はとても特別な力を持っています。その力を十分に引き出すことができれば、鏡はあなたの身体に大きな変化をもたらし、自分なりの答えを見つける手助けをしてくれるでしょう。自分の身体の法則を見つけていく過程は、心地よい気づきの連続となるでしょう。

あなたの身体は一生あなたのものです。自分の身体を良い方へ変えることができるというある種の希望。この身体を一生涯かけて使いこなすことができるのだという実感。おそらく、それが気持ちを高揚させてくれるのだと思います。



トレーニング方法の具体的な説明


先に述べたように、私が提案する方法を実践するには鏡が必要です。全身が映る鏡を、できれば二枚用意ください。そして、怪我の心配をせずに十分に身体を動かせるスペースを確保しましょう。畳二帖分ほどの広さがあれば十分です。二枚の鏡を正面と側面に設置することで、身体の動きをより多角的に観察することができます。

また、可能であれば、ひとりになれる環境が望ましいです。身体の動きを自由に試すためには、他の人の目がないほうが安心して取り組めるでしょう。実際にやってみるとわかりますが、自分が思っていた以上に大胆で独創的な(かなり恥ずかしいかもしれない)動きをしたくなるはずです。これは私がそうさせるのではなく、ご自身が、まだ見たことのない新しい自分に出会う瞬間を望むと思われるのです。

□■ 見て感じ、感じて見る

それでは、鏡を使って何をすれば良いのでしょうか。筆者の方法論を一言で言い表すならば、以下のようになります。

鏡の前で好きに自分の身体を動かし、筋肉の働きを感じながら、どのように身体が動いているのかを見届けること。

また、別の言い方もできます。

鏡の前で自由に身体を動かし、その動きを観察しながら、自分の筋肉の働きを感じ取ること。

二つの表現を使ったのは、「見ること」と「感じること」、この二つに等しく重きを置いてほしいからです。感じながら見る、観察しつつ感じ取る。この二つの行為を繰り返していくことが、このトレーニングの核となります。

たとえば、右手を真上に上げます。
そのとき、あなたはたとえ鏡を見なくても自分の右手が上がっていくのを感じます。その軌道や速度をイメージとして捉えながら、視力に頼らずに右手が上がったことがわかるはずです。その感覚に対して普段よりも敏感になりながら、かつ同時に、鏡に映る動き、つまり自分の右手が上がっていく動作の詳細を見届けます。実際におこっていることはそれだけのことです。

本当にそれだけ? と感じるかもしれません。または、少し理屈っぽくて難しく思えるかもしれませんが、実際にそれだけなのです。私の提案する方法は、構造的にはとてもシンプルです。しかし、毎回新たな身体的発見があります。自分自身で身体の秘密を明かしていく、それがこのトレーニングの醍醐味です。

□■ 身体を「自由に動かす」ことについて

「自由に動かす」と言うと少し曖昧に聞こえるかもしれません。この部分についてもう少し詳しく説明します。多くのトレーニング方法は、決められた動きをすることを求めます。「両足を肩幅に開く」「右手を腰に当てる」といった細かい振り付けがあるものです。演劇やダンスの練習経験がある方なら、そのような指示書や手順に従うトレーニング方法に馴染みがあるでしょう。

しかし、ここでは「決められた動き」による負担をできるだけ減らしています。説明上の例えとして、「こういう動きをしてみるとこんな感じがするでしょう?」といった場合を除いて、そのようなことはしませんし、少なくともコアとなる手法の中には含まれていません。レシピ本のように手取り足取り説明することはありません。特定の型を強制することはせず、ご自身が自由に動くことに重きを置いています。実際のところ、音楽を聴きながら、思いのままに身体を動かすことで十分なのです。

重要なのは「何に意識を集中するか」です。このポイントを理解すれば、読者はこの文章に戻ってくる必要がなくなります。ご自身に合ったやり方でトレーニングを続け、発展させ、洗練していけるようになります。この文章は、その意識の置き方について書かれています。鏡の前でどのようなことを感じれば良いのか、筆者の文章を読みながら考えてみてください。

□■身体が動く曲を用意する

次に、身体が自然に動きたくなるような音楽を用意してください。些細なことのように思えるかもしれませんが、身体が思わず反応して動き出してしまうような曲をストックしておくことは、とても大切です。ジャンルにこだわらず、あなたが気持ちよく動ける音楽をいくつか集めてください。

音楽に合わせて生まれる動きは、自然で自由なものです。特に鏡の前では、身体を見ているだけでその楽しさを感じられるでしょう。その動きにあなた自身の意思や意識を少しずつ組み込んでいくと、いつまでも動いていたくなるような心地よさが生まれます。まるで反応の良い車のハンドルを握っているように、少しの加減で身体が弾み、表情が変わり、見えてくるものが変化します。変化そのものが楽しい。リラックスした状態で、自分の関節が生き生きと動くのを感じられることでしょう。特に導入の時期には、音楽の存在がとても大切であると私は考えています。

鏡、動ける空間、そして好きな音楽が揃ったら、いつでもトレーニングを始めることができます。「鏡の前で好きに身体を動かし、その筋肉の働きを感じながら、自分の身体の動きを見届ける」だけで良いのです。覚えるべきことは何もありません。あなた自身の意思で、自由に身体を使い、動きを作り出していくのです。

初めは少し漠然としすぎていると感じるかもしれませんが、鏡を見ながら全身を動かしてみてください。いくつかの曲をリピートで流しながら、心地よさを感じるままに動きます。

実際に身体を動かしてみると、多くの方が、自分の動きに何らかの違和感や不満を感じるでしょう。もしかしたら、不快な気持ちや、少し恥ずかしいという気持ちになることもあるかもしれません。しかし、それでもどうか挫けずに続けてください。最初の不快感は、少しずつ「快」に変わっていきます。鏡に映る自分の姿が改善されていることを、ある時、ふと実感する瞬間がきっと訪れるはずです。


まだまだつづきます・・・ 鏡について述べる予定です。

が、もったいぶるほどの結論もないので、

 ※ 結局何をすればいいのか知りたい方のために


私の、身のこなしをキレイにする方法は「見ること」から始まります。
視覚によって、その動作の質を判断し、身体的な感覚に修正を加えます。別の言い方をすれば、自分を観察しながら、身体の動かし方を変えるのです。

「鏡の前で、キレイな身体の使い方を模索する」

お気に入りの音楽を聴きながら、ノリノリで身体を動かしつつ、鏡に映る自分の関節について考察し、何らかの気づきのようなものを得ていくだけです。方法、メソッド、技法、そんな言葉を使うには気恥ずかしいくらい当たり前でシンプルな内容です(使ってますが)。
必要なものはだけです。
私の文章は別の視点から見れば、trial and errorを最速で繰り返す効能を述べているだけです。"鏡の凄さ"に気づくことができれば、身体は良い方へ簡単に変わります。


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