35 この3年で変わったこと
2020年から3年で
MLBはワールドシリーズの1戦目。レンジャーズはホームだったが9回裏まで負けていた。同点に追いつき延長となって、11回でサヨナラホームランで勝利。ほぼ勝っていたダイヤモンドバックスはクローザーを打たれてしまい、なんだかアウエーならではの負け方で、痛いに違いない。
夜には日本シリーズ、阪神対オリックスもある。
ワールドシリーズも、地元の歓声がもの凄くアナウンサーもビビるほどだったが、京セラドームは阪神も使っている球場なので、両チームの応援の声量は凄まじいものになるかもしれない。
2020年3月13日に新型コロナウイルス対策の特別措置法が成立して緊急事態宣言が発動されて、2023年5月8日からコロナウイルスが「5類感染症」に引き下げられた(それまでは2類相当)ことで、いわゆる「コロナ禍」はひとつの節目を迎え、それから早くも半年近くになる。
コロナの感染はゼロになったわけではなく、特効薬が開発されたわけでもないが、いわゆる「日常」が戻ってきて、マスクはしてもしなくてもいいし、大規模なイベントも、歓声や声出し応援もできるようになった。おかげで全国で大小さまざまなイベントが目白押しで、毎週どこかでフェス状態と言ってもいい。
とかなんとか言いつつ、別に大きな話をするつもりはない。
些末なことを考えている。この3年、自分はどう変わったのだろう、と。
マスクはまだ持ち歩いている
ヒゲを剃る間隔も感覚も、この3年で変わった。マスクをするようになったので、無精ヒゲを放置してもあんまり気にならなくなっていた。そのせいもあって、マスクしなくなっても、ヒゲを剃らずに外出してしまうことが増えた。うっかり、というよりは「まあ、いいか」である。だらしがないけど。
マスクは持ち歩いている。マンションやお店、駅、電車ではマスクをする。それを無造作にポケットに入れる。コロナウイルスに脅えていた頃は、「マスクに素手で触ってもだめ」「使い捨てろ」という話があったけど、いまは「無造作」に使い回す。
コロナではないのだが、アレルギー鼻炎、あるいは寒暖差による反応のせいもあって、鼻水、くしゃみがふいに出る。だからマスクはあった方がいい。
いまでも、不必要に人混みの中へ入ることは避けている。なんとなく、嫌なのだ。
QBハウスのクシ
私はそもそも髪が薄くなってきたことや、床屋で長時間座っているのが耐えられないので、すぐに終わるQBハウスを長年利用している。コロナ前は、「使い捨て」のクシを貰えた。できるだけ貰うようにしていて、多いときは10本ぐらいストックしていた。
コロナ禍でクシの配布は中止となって、ストックはどんどん減っていき、あと数本しかないので、大事に使っている。というか、クシを使うほどの髪ではなくなった。これはコロナのせいではなく、3年という時間による経年劣化である。
先日もQBハウスへ行った。両国の回向院に、先代と先々代の愛犬を供養してもらっているので、たまには回向院へ行って手を合わせる。そのついでにQBハウスへ行く。かつては改札を出てすぐのところにあったのだが、いまは通りを渡った向こう側にある。
そこではやっぱりマスクをしてしまう。散髪しているときは外すのだが、待っているときはしている。そして待っている客との間隔も、いまでもかなり空けている。このあたりもコロナの名残りは続いている。
そして、クシはやはり貰えない。QBハウスは、5月から「クシのリユース」を始めたからだ。自社内で洗浄して使い回すのである。
そしてついこの間には、QBハウスでカットしたあとに鏡で「いかがですか」と後ろを映してくれるのだが、その頭頂部が思った以上に薄くなっていた。このままでは、自分でバリカンでやった方が早いかもしれない、などと思うほどである。父親はかなり前からそうやっているのであるけれど、いま私がそうなると、あまりにも容姿が似すぎてしまうので、それは避けたい。
ところで愛犬は夫婦の布団の間に自分のクッションを置いて「川の字」で寝ることを理想しているものの、犬はそんなことはどうでもいいらしく、きままに妻の布団や私の布団の上で寝ることがある。
最近、私の枕で寝ることがある。時間は短いが、どっしりと枕の大半を占領する。それだけではなく、挨拶代わりに、薄くなった頭頂部を舐めるのだ。怪談話で、行燈の油を舐めるってのがあったけど。
いや、もっとこの3年で変わったことがあるだろうと思うけれど、自分としては夜中に犬に頭頂部を舐められるようになったことが、なんといっても大変な変化なのであった。
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