第４話　どこかで聞いた事があるような無いような昔ばなし

－前回のあらすじ－
領主ザルのマンキィを許したくないカニ太郎のもとへ新しい仲間、臼うすのＵちゃんがやって来ました。Ｕちゃんが笠地蔵さん家の前で、どこかで見覚えのある「アレ」を拾ってきて、それを見たカニ太郎は名案を思い付いたようです。

･･･　第４話　･･･

カニ太郎「しっぽだよね、コレ。」
　カニ次郎「だよね。」
カニ太郎「間違いないね。」
　カニ次郎「意外だったな。ちょっとじゃんね。もっと長いのかと思ってたよ。」
カニ太郎「そうだよね。でもそう言われてみればさ、ニホンザルのしっぽって短いよね。昔は長かったんだけど、しっぽが長いと冬に全身が冷えちゃう原因になるから、短く適応したんだって聞いた事がある。」
　カニ次郎「じゃ、さらに短くなって良かったじゃんね。」
カニ太郎「そうだよね。恨んでないで、逆に母ちゃんに感謝しろよって感じだよな～。」
　カニ次郎「んだんだ。」

カニ太郎「。。。。　コレさ、リカルメに出そう。」
　カニ次郎「需要ある？　って言うか生モノ出品できんの？」
カニ太郎「出してみてダメだったら引っ込めればいいよ。」
カニ太郎「そいでさ、領主ん家の前にさ出品中のビラを撒くんだよ。」
　カニ次郎「ビラを見たマンキィが反応するワケだ。あ、俺のシッポ～！って。」
カニ太郎「そうそう。それで反応があったら、値段吊り上げんの。10000倍位に。アイツ裕福だから買うよ。」
　カニ次郎「完全に悪党じゃねぇか。引くわ。」
カニ太郎「まぁまぁ。とりあえずやってみようよ。」

その頃、マンキィ邸では　･･･
　サル医者「手の甲にヒビが入ってますね。」
　マンキィ「アイテテテ。。。。マジか～。　カニ太郎のヤツ、どんだけ固いんだよ。。アイタタタ。。」
　サル医者「ま、甲殻類は敵に回さない方がいいですよ。今後はね。」
　マンキィ「ちくしょう。俺もゴリラみたいに強くなりてぇなぁ。」
　サル医者「しっぽの方はどうですか？　痛みますか？」
　マンキィ「痛みはないね。　ところで俺のしっぽはどこへ行ったんだ？？？」
　サル医者「笠地蔵さん家の前に落ちてましたよ？」
　マンキィ「マジで？　拾ってくれたんでしょ？」
　サル医者「いえ、そのままにしておきました。回収した方が良かったです？」
　マンキィ「あたり前田のクラッカーっ！」
　サル医者「古っ。」

第４話　おわり。

ーあとがきー
Ｕちゃんが拾って来た「アレ」とは領主ザルがカニ母さんを怒らせて切り落とされた「しっぽ」でした。皆さんの予想は当たりましたか？　カニ太郎はそのしっぽをフリマアプリに出品して領主ザルに超高値で買い取らせようと企むのですが、この作戦は成功するのでしょうか。

第５話へ続きます。
お読みいただきありがとうございました😊