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「イエスの古文書」を読みました
ダヴィンチ・コード以来、キリスト教を題材にした映画や小説にハマったまま抜け出せておりません。
今回読みましたのはこちら。
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「イエスの古文書」(上下巻)
です。(著者:アーヴィング・ウォーレス)(訳:宇野利泰)
このタイトルを見た私は、「イエスが書いた古文書」と解釈したのですが、そうではなく、「イエスの(事を書いた)古文書」でした。
ざっくりと解説しますと、
聖書は全部で66冊で構成されておりまして、内訳は旧約聖書が39冊、新約聖書が27冊です。
旧約聖書は紀元前、つまりイエスが生まれる前の話です。ノアの箱舟やバベルの塔の話などです。
対する新約聖書はイエスの死後に、イエスの弟子たちがイエスの事を書いた書物です。新約聖書の中では、マルコ、ルカ、マタイ、ヨハネが記した4つの福音書というものが非常に重要視されています。
今回読んだ「イエスの古文書」は、この4つの福音書の他に、もうひとつ、「ヤコブの福音書」なるものが発見されたよ!というお話です。
ねぇねぇ、福音書って4つじゃん。
そだね。
なんかさ、もうひとつ出て来たらしいよ?
マジで? 偽物なんじゃないの?
いや、本物らしいよ。パピルス(紙)の鑑定も済んでるらしいよ。
そ~なんだ。どんな内容なんだろうね?
なんかさ、イエス様ってさ、十字架の時に死んでなかったんだってよ。
マジかよ!
読んでみたくね? 出たら買うよね?
あたぼうよ!
的な会話が広まる事を想定すれば、新しい聖書の発売は超ビッグなビジネスチャンスとなります。そうなると推進派と反対派の対立が発生します。
主人公は、聖書販売プロモーション責任者として推進派に招集された、広告業界の超エリートのランダルという名の男性です。
さぁ、ランダルの広報活動が始まりました。
ここからが、アホみたいに長~~~~~~~いの。
超エリートの癖に、すぐに人の話を真に受けちゃうの。
騙された事に気付くのも、すご~~~~~~~く遅いの。
そして何回も、何回も、何回も、騙されちゃうの。
よくそんなんで超エリートになれたな、と。 そこがとっても疑問。
そして、登場人物がめちゃくちゃ多くて、意味が分からなくなるの。
30人は出て来たんじゃないかな。
ヒト、多すぎだわ~~~っ!
これ誰だっけ? → 遡る → これ誰だっけ? → 遡る
を繰り返すこと数知れず。
どえらい時間を要しました。
結局、本筋に大きく絡んだのは次の8人。
・主人公のランダル
・主人公の最初の愛人
・別の愛人
・その親
・推進派の代表
・反対派の牧師
・ジャーナリスト
・なぞの老人(一番の重要人物)
私は仏教徒でして、キリスト教の事を何も知らなかったんです。
だからイチから勉強していたんですよ。密かにね。
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それなのに、それなのに、
得た知識なんて殆ど呼び起こす余裕もないままに、読み終わってしまいました。
主人公のランダルは非常に行動派で、世界各地へ舞台を移し、その都度新たな発見や事件が巻き起こるのですが、それらが空中分解した状態のままストーリーが進んでしまう印象でした。各々の出来事についての回収をもう少し丁寧にされていれば、ナルホド度も深まったのではないかなと思いました。
私はこのような感想を持ちましたが、他の方はどうなのでしょうか。
興味のある方はご覧になってみてください。