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日本は添加物の許可数が世界一なのか?
Facebookでは以下のような投稿をよく見かける。
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この投稿主が言いたいことは、「日本は認可された添加物の数が欧米と比べて桁違いに多い」ということだ。日本は基準が緩いと。
農薬や医薬品や遺伝子組み換え食品は日本が桁違いに大量消費していると言われている。まずはそちらから確認してみる。
①農薬使用量
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国土面積が小さいこともあるだろうが、日本はグラフに出てこない程度の消費量のようだ。
②医薬品
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国民一人当たりの支出額は薬の価格次第のところがあり、薬価の高い米国が断トツになっているが、国民一人当たりの投与量で見ても日本は先進10カ国中で最下位だ。おやおや。
③遺伝子組み換え食品
これに関してはデータが見当たらなかった。
ではいよいよ添加物について見ていく。
私が信頼していない「日本ファクトチェックセンター」の検証記事が以下だ。
それによれば、
「食品添加物の認可数は日本が世界一」という言説が拡散しましたが、誤りです。食生活や制度の違いなどにより、添加物の定義や対象の範囲、使用可能量などが異なるため、認可数を単純に比較することは難しいですが、例えば、アメリカの認可数は、日本のおよそ2倍あります。
▫️添加物の種類を比較できない理由
1.日本の添加物の定義の問題
以下の資料によれば、
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/soumu/attach/pdf/bunkakai_kako-15.pdf
日本の規制では、食品添加物は4つに分けられ、指定添加物472品目と既存添加物357品目はリスト化されているが、天然香料基原物質約600品目と一般飲食物添加物約100品目はあくまでも「例示」であり、「こういう定義に合致すれば天然香料基原物質ですよ」という指定の仕方だ。
よってそもそも、日本の添加物の種類を数字で言うことは難しい。
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2.添加物の定義が各国で異なる。
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要するに何を添加物と定義するかの判断基準が各国で異なる。
以下の資料に詳しい。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/soumu/attach/pdf/bunkakai-153.pdf
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つまり、
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▫️まとめ
大まかにでも日本と海外の添加物の数を比較しておきたいところではあるが、以上のような理由からとても数字で比較することはできない。
日本では添加物として規制しているものが、海外では添加物と見られずに自由に使われていたりするわけで、使用が許可されている添加物の種類の多いことが一概に悪いとも言えないだろう。
農薬や医薬品の使用量に関する噂も、事実とは全く違っているようだ。
やはり他人の情報を鵜呑みにせず、自分でデータを調べることの大切さを再確認した。