飢餓はなぜ起きるのか?
私の小学生の頃に感じた2つの疑問がある。
1つは先日投稿した「なぜ戦争は起きるのか?」であり、もう1つが「なぜ飢餓が起きるのか?」だ。
一言で簡単に説明できるほど頭の中が整理できているわけではないが、必要な情報はすでに入手できている気がするので、説明を試みる。
まずはネットで調べてみると、以下の原因が挙げられていた。
「貧困」「自然災害」「紛争」「食品ロス」が挙げられている。
しかし、日本においては自然災害も食品ロスもあるが、飢餓になる人はほぼいない。なぜなら、落ちぶれたとは言っても日本はまだ経済力があり、国により災害地域への援助があり、食品ロスを補えるだけの購買力があるからだ。
紛争は、「戦争はなぜ起きるのか?」に書いたように、指導者が何らかの目的で起こすものであり、紛争が起きればインフラや経済システムが破壊されるので食糧不足になるのは当然のことだ。しかも紛争の起きる国は支配者側から狙われていることがほとんどであり、国際的な支援も期待できない。その結果として国民の多くは貧困化する。
こうして見ると、飢餓の起きる国の条件は「貧困」の1点だ。貧困がなければ飢餓には陥らない。
飢餓人口の割合の高い国ランキングは、
これをグラフにすると以下のようになる。
ほとんどがアフリカで、後は中南米とアジアだ。
つまり、かつて植民地として欧米列強によって搾取され続けてきた国で飢餓が起きているということだ。
次に貧困国ランキングを見てみる。
当然ながら同じような顔ぶれだ。
第二次世界大戦の前まで植民地にされてきたアフリカ、東南アジア、中南米の国々では、自分たちが食べるための作物を作っていた農地が、輸出用のコーヒーやバナナ、綿花などの商品作物のの畑に転用され、農民はそこで安い賃金で働かせられる。自分たちが食べる作物は国内ではほとんど作られないため輸入に頼ることになり、自分たちで作るよりもはるかに高い金額を支払わなければ食料を入手できない。
戦後、ほとんどの植民地は独立を果たしたが、多国籍企業が農地を支配する体制はそのままなので、旧植民地の貧困は続いている。その貧困が飢餓を作り出している。
先進国の支配者たちによる国連が提唱するSDGsでは、目標2に「飢餓をゼロに」を掲げており、「目標達成のために私たちにできること」として、
01国産の食材を買う(自国で必要な食料が生産されるようにする)
02食品ロスを減らす(必要量以上の食料を捨てないようにする)
03食料支援につながるキャンペーンやプログラムに参加する
などと、主原因である自分たちのことは棚に上げて、耳触りの良いことを言っているが、実効性は「ゼロ」だ。
支配者たちのコントロールする多国籍企業が、旧植民地からの搾取を止めることが唯一で最短の解決策なのだから。
自らの利益のために発展途上国から搾取する多国籍企業、何らかの目的のために紛争や戦争を起こす支配者たち。
彼らが貧困を、そして飢餓を作り出しているのだ。
▪️「新型コロナ真相謎とき紙芝居増補改訂版」
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