世界初のレプリコンワクチン「コスタイベ筋注用」の審議結果報告書解読
世界で初めて承認されたレプリコンワクチン「コスタイベ筋注用」のPMDAによる審議結果報告書を読んでいる。
60ページほどもあって読むのは中々大変だ。
まだ読み込み不足ではあるが、現時点で気が付いた点を記す。
① 添加物として、添加剤としての使用前例がないATX-126、筋肉内投与での使用前例のないソルビン酸カリウムが使用されている。
ATX-126は半減期が長く、長期に渡って残存するが、ウサギへの投与で「有害な病理組織学的所見は認められていない」との理由で問題なしとしているが本当だろうか?
② プラセボと比べて有害事象の発生率は、種類によって異なるがざっと2~10倍といったところ。
注射部の痛みは4倍、頭痛、疲労は2倍程度だ。充分に有害だと思うが、PMDAから見ると問題ないようだ。
図のA群は1回目ワクチン+2回目プラセボ、B、C群は容量違いの2回ともワクチン、D群は2回ともプラセボだ。
③ おかしいのはプラセボで有害事象が多数出ていること。海外メーカーの治験ではプラセボに他のワクチンや添加物を使う「違反」が横行しており、この試験でも同様と思われる。試験薬の有害性を低く見せるための「ズル」だ。
④ コミナティ筋注と比較した試験があり、有害事象の発生率が同じくらいだから問題ない、みたいな書き方をしているが、コミナティ筋注が特例承認されたものであることを忘れているようだ。
⑤ 投与後のRNA濃度を見ると、8日目まではレプリコンの方が極めて高い濃度を維持している。高容量の50μg投与群では10倍ほどだ。この数字を見る限り、短期の有害事象はかなり激しいものなると予想されるが、試験結果ではコミナティ筋注と大差ないのは納得し難い。
⑥ mRNAの残存期間は、投与後2週間〜1か月程度経過後には、組織中RNA濃度が、比較した「レプリコンなしmRNAワクチンと同程度に低下している。
⑦ 有効性の判定は、COVID-19を発症した被験者の数で行ない、有効率が56.6%なので有効と判定しているが、COVID-19発症の判定は、「PCR検査陽性」及び「発熱、悪寒、呼吸困難、倦怠感などの症状が出たことあるいは悪化したこと」だ。後者はワクチンの副反応と見分けがつかないはずなので、要はPCR検査頼りだ。
全く当てにならないPCR検査を有効性の判定の根拠に使っている時点で、この試験結果としての有効性には何の正当性もない。
⑧妊婦についてはワクチン投与で多くの妊娠症例が認められたことから「妊婦に対する安全性は確立していない」とし、投与には慎重な姿勢を取っているが、一方で授乳婦に関しては、「授乳中の女性は本剤の臨床試験には含まれなかった」と書いておきながら、「本剤を接種すべきと考える」と根拠なき結論を下している。
⑨42ページの「7.R.4 臨床的位置付け及び効能・効果について」において、「将来SARS-CoV-2の新たな変異株によるパンデミックが発生した際に、本剤のmRNAプラットフォームを通じて、新たな株に対応した初回免疫用又は追加免疫用のワクチンを迅速に国内で開発・供給することが可能となることから、臨床的に有用である」とあり、レプリコンワクチンを承認した一番の理由は「国内製造」できることだと思われる。
つまり、科学的理由ではなく、政治的な理由で承認されたものと考えられる。
その過程で安全性は相対的に軽視されたことが予想される。
また、ロバート・ケネディ・Jrの「人類を裏切った男」の上巻を読めば分かるように、製薬会社の治験結果など捏造の嵐で結果を捻じ曲げたものばかりなので、このワクチンに関しても自分達の望む結果になるように捻じ曲げているであろうことは容易に想像が付く。
【まとめ】
多くの人がレプリコンワクチンは自己増殖するので、人体がワクチン製造機となり危険だと言うが、この報告書を読む限りでは、mRNAの残存期間がmRNAワクチン以上だとは示されていない。それが本当かどうかは別として。
それよりも、1週間前後の短期においてはmRNAの濃度が極めて高い数字を維持するため、激しい副反応が予想される。この点に関しては、審議結果報告書に書かれた内容を信用する気にはとてもなれない。
https://www.pmda.go.jp/drugs/2023/P20231122002/780009000_30500AMX00282_A100_2.pdf