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陰謀論/定説/常識の検証シリーズ6「地震の発生メカニズム」

【地震のメカニズムは正しいのか?】

 その昔の日本では、地震は地面の下にいる大ナマズが暴れるから起こるなどと言われていた時代もあった。
 現在の主流の説は以下のようなものだ。

■海溝型(プレート境界型)地震
 日本列島周辺には、地球表層のプレートと呼ばれる地盤の境界が複数存在しています。このプレートは年間に数cm~数十cmの速度で動き、隣接するプレートの下に沈み込んでいきます。沈み込める限界がくると元に戻ろうとする力が働き、そのエネルギーで地震が発生します。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)はこのメカニズム(太平洋プレートと北米プレートの境界)で引き起こされた地震です。

■内陸型(直下型)地震
 私たちが住んでいる日本列島の地下にはいくつもの割れ目があり、その割れ目がずれているところを断層と呼んでいます。この断層にプレートの移動など何らかの大きな力が加わることで、再びずれが生じ、その衝撃が震動して地面を伝わるものが地震となります。このような断層を活断層と呼び、一度動いた断層は動きやすくなり、繰り返し地震を発生させる可能性があります。

(以上の解説は以下のサイトより)

 この説明でしっくりくる人はどれくらいいるだろうか?
 私は、これでは深発地震を充分に説明できないし、地震の予知も未だに出来ていないことから考えても、地震のメカニズムが充分に解明されているとは考えていない。

 「南海トラフM9地震は起きない」という本を書かれた藤和彦氏は、以下の動画で、アメリカからプレート説が入ってくるまでは、

・火山の噴火も地震も熱によって起きるとするのが主流だった。
・火星や金星にはプレートがないが地震は起きる

と話している。


 以下の記事で、藤氏は地震の原因を「熱移送説」で説明している。要は、地震が起きるにはマグマの熱が必要だということ。

 この記事にある動画の中では地震のメカニズムまでは説明していないが、言っていることは概ね正しいと思う。

 私が地震の発生メカニズムに興味を持つようになったきっかけは3.11東日本大震災だ。

【3.11人工地震説とは?】

 これには、米軍が海底に埋めた核爆弾による人工地震説があり、その根拠として上げられているのが地震波形だった。
 いわゆる初期微動(P波)がなく、いきなり大きなS波が来ている。これは核爆弾の爆発だったからだ、とする説である。

核爆発と人工地震の波形の違い

 実はこれもおかしな理論で、初期微動があるのは、「自然地震では最初はゆっくりと揺れ始めるから」ではなく、地震によって起きる縦波(疎密波)と横波(海で見る波)とで伝わる速さが異なるからなのだ。

出典:有限会社ムーブのスタッフブログ


 決して、プレートが少しずつズレ始めてP波が発生し、あるところで一気に跳ね上がってS波が発生する訳ではない。

 しかし当初はそのことには思いが及ばす、「そんなものかな?」と思っていたが、それから間もなく、本屋である本が目に入った。それがこちら。

【地震の本当の発生メカニズムとは?】

 著者の石田昭氏は、地震の原因はあるメカニズムで起きる爆発的現象だと言う。
 これが本当ならば、地震波形で人工地震か自然地震か見分けることは難しいことになる。

 そもそも私は現在の定説となっている、「沈み込んだプレートの跳ね返り」が地震の原因とする説に懐疑的だ。
 なぜなら、それが本当なら震源地は「点」ではなくて「線」または「面」になるはずだからだ。

 弾性体でもないプレート(要は土や岩石だ)が、板ばねのように「跳ね上がる」とは信じられない。その現象を実際に再現実験でもして成功した人がいるのだろうか?

 ではここから石田理論の解説に入る。
 完全に理解できている自信はないので、私の理解した範囲での解説になることをご了承頂きたい。

【石田理論】

 なぜか学校では習わないが、水には固体、液体、気体の他に、第四の形態がある。

 高温かつ高圧の一定条件下で起きる、水の一部が水素イオンと酸素イオンに分離したプラズマ状態になっている、「解離水」(あるいは「超臨界水」)と呼ばれる形態だ。

 石田氏の解説によれば、水素イオンが存在する状態で、環境の温度が水素の燃焼温度に達すると、分離していた水素イオンと酸素イオンが爆発的に結合して体積が小さくなる、いわゆる「爆縮」現象である爆鳴気爆発が起き、それが地震だとしている。

 温度、圧力が変化し、解離度が上がったり下がったりする過程で体積は変わるが、その際に地震が起きるとは石田氏は言っていない。
 地震が起きるのはあくまで水素イオンの発火温度に達したときだけとの考えだ。

 地震にはいくつかの種類がある。
 それぞれについて見ていく。

●火山性地震
 火山の下のマグマの中で解離水の爆縮が起きる。

●浅発地震
 60km程度までの深さで起きる地震のこと。
 一般的にはプレートの境界面で起きるとされているが、石田理論ではプレートは溶融マントルと考えているので、溶融マントル中での爆縮ということになる。
 プレート境界面には海水が引き込まれているはずなので、解離水の爆縮が起こりやすいのだろう。

●深発地震
 60kmより深いところで起きる地震を深発地震と呼ぶ。
 これはマントル対流で深いところに沈んで行くマグマの中で起きる解離水の爆縮だ。


●液体の注入で起きる地震
 地下に液体を注入すると地震が起きることが分かっている。

・米国のデンバーの核工場で地中に核の汚染水を圧力を掛けて入れたところ、地震が頻発。
・シェールガスの採掘のために、高圧水を地下に送ることで地震が多発。
・CCS(二酸化炭素埋設)を行なった場所の近くで中越地震、岩手・宮城内陸地震、そして東日本大震災の3回目の地震が起きている。

 これらは、プレートの跳ね返りが原因とする定説では説明ができない。
 高圧で注入した水が解離水になることで爆縮が起きるとする石田理論であれば矛盾なく説明できる。

[2024.8.9追記]
 先日、地震の測定に関わっている方から話を聞くことができた。

 最近では、地震は爆発的現象だというふうに考え方が変わってきたそうだ。

 水のあるところで水蒸気爆発のようなことが起きて、それがプレートの跳ね上がりを誘引すると。
 火山性地震は水蒸気爆発なのだから、それと同様の原理だろう、というのが主流の学説になってきているそうだ。

 波形としてはp波、s波の後に低周波の様々な波が来る。プレートのずれで起きるのは低周波の波。
 震源地の推定に当たっては、それらの平均値を取っているので、明確な一点が示されるわけではなく、精度は低いとのことだった。

【筆者の判定】

 石田理論によれば、地震の前兆と言われる発光現象、余震や群発地震の発生メカニズム、その他様々な地震に関する現象を説明できるので、私はこれが地震の本当のメカニズムであると見ている。

 非常に興味深い理論なので、興味のある方はぜひ冒頭で紹介した本を読んでみて欲しい。

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