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AIと対戦した結果

Vol 56

中国のプラットフォームで自分のアカウントを持ってから、自分の書いた記事が【審査に通せなかった】ことが多く、納得がいかず、不本意な気持ちになることが少なくありません。 しかし、【AIに代筆させる】という機能を体験してみると、自分の文体や表現したいこととは一致しないものの、文才や作成スピードの点で、どんなテーマにも対応できるAIの実力を知ることもできました。

AIは記事を書くことに関しては全能なので、【投稿が承認されない】ということについてAIがどう考えているのか知りたいと思いました。

AIがどのように作成するのかを見るために、次の文章をAIに投げました。

日本人の戦争反対に関する記事を書いたが、「審査に通らなかった」という結果になりました。

「AIの創作声明」のタグを付けた後、数秒で完成した記事はすぐにレビューされ、プラットフォーム上で公開されたのです。 以下がAIの傑作です。記事は少々長いですが、ざっと目を通せば要点はわかるでしょう。

本記事は、SNSを通じて戦争反対と平和の呼びかけをアピールすることを目的とし、歴史的反省、戦争の危険性、平和のビジョンに関する記事や画像をシリーズで伝えるものである。 しかし、コンテンツを審査に出したところ、「不承認」と判定され、「素材は適切ではない」と告げられた。 ポジティブなエネルギーと平和の理念を伝えようとしたコンテンツが、なぜそのような扱いを受けたのか、作者は戸惑い、困惑している。

現代社会において、SNSは人々が情報を入手し、意見を表明し、交流するための重要なチャネルとなっている。 しかし、SNS・プラットフォームがますます広く使われるにつれ、その検閲もますます厳しく複雑になっている。 このような検閲は、プラットフォームの秩序と安定をある程度維持するのに役立つ一方で、ユーザーの言論や政治的表現の自由を制限し、抑圧する可能性もある。

この事件に関して言えば、私たちは「どのようなコンテンツが 『適切 』政治的スタンスや価値観に合致したコンテンツだけが検閲を通過できるのだろうか? この検閲システムは主観的で恣意的すぎるのではないか? さらに重要なことは、検閲が不適切に適用された結果、情報が遮断されたり、思想が封じ込められたりすることを避けるために、言論や政治的表現の自由に対する利用者の権利を守るにはどうすればいいのか、ということだ。

まず第一に、言論の自由と政治的表現は市民の基本的権利であり、いかなる組織や個人によっても尊重され、支持されるべきものであることを明確にする必要がある。 SNS・プラットフォームは、情報発信の重要なチャネルとして、利用者に自由で開かれた平等な表現の場を提供する責任と義務を負うべきである。

第二に、検閲システムは公正かつ透明であるべきだ。 ユーザーのコンテンツを審査する際、プラットフォームは、主観的な個人的判断や政治的スタンスのみに基づいて決定を下すのではなく、一定のルールや基準に従うべきである。 同時に、プラットフォームは検閲システムやルールを公開し、どのようなコンテンツが通過または拒否されるのか、またどのように不服申し立てや権利の擁護を行うのかをユーザーが明確に知ることができるようにすべきである。

加えて、検閲は万能ではないことも認識する必要がある。 たとえプラットフォームが厳格な検閲システムを採用していたとしても、望ましくない情報の流布や拡散を完全に防ぐことはできない。 したがって、言論と政治的表現の自由を守る一方で、社会の安定と調和を維持するために、望ましくない情報の規制と対策への取り組みを強化する必要がある。

最後に、言論と政治的表現の自由は社会の礎であり魂であることを強調する必要がある。 自由で開かれた平等な表現の場があってこそ、人々は自分の意見や考えを十分に表明し、意見の交換や衝突を促進し、社会の進歩や発展を促進することができる。 したがって、私たちは言論と政治的表現の自由の権利を守り、より調和のとれた安定した豊かな社会の構築に貢献するために、一致団結して努力すべきである。

私が書いた審査に通らなかった記事と比べると、AIは問題の本質を捉え、言論の自由などの視点で、【審査に通らなかった】ということを正当性をもって明快に論説しました。このような舌鋒鋭く、態度が鮮明に出た記事が公開されるのは驚きであり、【AIの創作声明】はちょっとした特権のように思います。

公開された記事は修正される可能なので、AIが書いた記事の最後に、私は一行を加えました:

AIがそのような認識や判断基準を持っているのなら、なぜ審査の際に説いたことを実践できないのだろうか?

再度送信したあと、その記事は[レビュー未承認]となっていました。 それだけでなく、AIを使って文章を書こうとすると、無視されました。

AIと対戦するとこうなるのです:
記事が潰されてしまい、AIは利用できなくなる!

正に漢文の[矛盾]シナリオを再現したような体験です。
槍は鋭く、盾は硬い。そして、その両方を使うよう求めることで、AIは自分自身を矛盾させています。 AIはその高度な知性によって一つのことを成し遂げることができますが、正当性のないものに対して、対応する知恵を持っていいないようです。

最終的な判断を下したのはAIでしょうか、それとも人間なのでしょうか。

本文の中国語バージョン


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