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白馬へバイクで向かう

2024年11月3日(日)~11月5日(火)
大阪から白馬へ

1日目 11月3日(日)

標高

白馬、30年以上前に友人と車でスキーをしに行ったことがある。泊ったところは白馬出身の同僚の実家の民宿だ。覚えているのはそこまでで、スキーもそのあたりからやらなくなっていた。

東京に住んでいる大学時代の友人が白馬の別荘の分譲地を買って家を建てるまでのあれこれをブログで読んでいた。ひょんなことから1年ほど前に東京でのある奨学財団の周年記念でばったり会った。そこから少し縁が復活し、大阪に他の先輩らと来た時には食べて飲んで食べて飲んだ。

白馬はバイクで少し遠出で景色の美しいところに行くとしてはちょうどよいところにある。友人と日程を11月の最初の連休に決め、でも私にはあいにく仕事だった日曜日の午後3時に大阪を出発して440km先を目指した。

走り始めは暖かく冬用の装備は不要だろうと軽装備で向かったがそれでちょうど良い感じだった。近畿自動車道から名神に抜けて琵琶湖の東を走ってる分には爽快だった。関ケ原あたりでどうかと思ったが、肌寒さは感じてもまあまあ快適に岐阜まで出れた。しかし小牧ジャンクションから中央自動車道に出てから雲行きがおかしくなった。雨も降り始めている。瑞浪あたりからははっきり言って寒くなってきた。防風の雨具などを着て臨んだが温度が低い。今年は冬が来ないのかと大阪あたりでうそぶいていたのは間違いだった。ここらは本当に寒い。長野自動車道を北上するわけだけれど当然寒さも厳しさを増してくる。

寒くて多治見で温かいものを身体に入れる

安曇野インターを降りると高速でないぶん若干寒さはやわらいだ気もするが、実際身体は寒さで細かなけいれんをしてたんじゃないかと思うぐらいだ。道は真っ暗なので景色はほとんどわからない。
何とか別荘地につくのだけれど、そこからがわからない。相当広い敷地に家は並んでいるのだが何しろ暗い。グーグルマップもピンポイントで連れて行ってくれない。
途方に暮れた。電話をしたら道を教えてくれるのだけれど頭に入ってこない。寒くて。
それでもライトを振っているからという言葉を聞いて来た道を戻ると揺れるライトの光が暗闇に見えた。なんともあたたかな気持になる。
さてバイクを下りるのはいいが歯の根が合わない。自分の言葉もあいさつになっていない。身体のけいれんが止まらない。友人はすぐに風呂にはいれとすでに沸かしてくれていた。時間にして11時近く。遠慮するやり取りなどする余裕もなく湯船につかる。身体じゅうが痛く・かゆい。しかし湯というのありがたい。しばらくすると人心地がつき、普通の人間に戻った。

2日 11月4日(月)

この日は天候に恵まれ過ぎた。
友人の家はよく考えられて作られていた。例えば厳密な意味での個室はない。1階と2階は吹き抜けだ。それでも白馬にあわせていろいろ手直しは続けているようだ。部屋の中は薪ストーブ。実際に経験するとその火力は力強く、家の中全体が温かくなる。

薪ストーブは暖かい
テラスも庭も隣の敷地も美しい
鳥が水を飲んだり遊ぶスペースが庭にある


テレビは置いていないが、音楽を聴くのによい環境を整えている。友人カップルはそもそもがウインタースポーツをする人たちなので白馬を年中使える拠点としている。これから先どのように幸せに暮らすのかを考えての選択ということがよくわかった。

この日は友人のレンタカーで一日移動する。運転しないのに移動できるって素敵だ。楽だし。
早めの昼はおいしい蕎麦屋を紹介してくれた。蕎麦酒房膳。オープンに合わせていくものだからちょっと早すぎないかと思ったが、直後に満席となる人気店。

白馬、くっきり見える
昼食 蕎麦はやっぱり美味しいね

そのあとは車をとめ白馬の中腹までゴンドラで上る。雲のない青空、結構な高度なのに暖かい。このゴンドラが長い時間乗ってられるのが素敵だ。中腹で降りて下界が見下ろせるテラスでコーヒーを飲みながらゆっくりと過ごす。雲が全くないのでパノラマが細部までくっきりと目に入る。目の前の斜面を空に向かってを駆け出していくパラグライダー。いやはや別世界だ。

紅葉の中を進むゴンドラ
嘘のような天気の良さ
眼下に広がるパノラマ

山の次は湖だ。透明度の高い木崎湖に向かう。昨晩バイクで通ってきた道だが真っ暗で様子がわからなかった夜と好天の美しい景色とは別世界だ。野外アートの展示をしていたが、その一つだけ体験!する。

木崎湖
木崎湖 透明度が高い
アートの中に入る

隣の青木湖も大きく一周する。映画「犬神家の一族」で青沼静馬が脚をVの字に湖面に突き出して逆さに沈められていたスポットを確認する。

青木湖 青沼静馬が沈んでいたスポット
青木湖


いったん家に戻り横浜からの彼のもう一人の友人と合流し地元の温泉「郷の湯」。建物も湯船の中も六角形とユニークな形。ここの湯温はかなり熱め。いい温泉だった。

郷の湯

前日の晩の身体が凍えた天候とはえらい違いで暖かく穏やかな一日だった。

3日目 11月5日(火)

火曜日の朝は白馬の友人の家の周りを3キロ半ジョギング。それぞれ個性のある別荘を見ながら走るのは楽しい。川も流れていてそこを走りたかったが毎日のように熊の目撃情報があると聞いてさすがに避ける。

朝のジョギング
ジョギング
ジョギング
ジョギング

10時にはお世話になった友人宅を発ち、406号を東に鬼無里(きなさ)に向かって進む。

左の大型バイクは横浜の友人。


白馬から大阪へ
標高差


雨が降る直前の湿った空気の中を進むので一日前の暖かさとは違い寒さがしみこむ。

関西ではまだ見られなかった紅葉の中を進む。長野に向かう街道のはずだけれどすれ違う車の数は少ない山道だ。

白馬方面を望むも見えない。
紅葉が美しかった

鬼無里についたところで南に36号を小川村に向かう。展望台がいくつかあるが雲で山は見えないし、ガスも出てきて眺望どころか視界も10m先ぐらいしか見えないようになる。

本来は美しい初冬の景色が見えるはずだった

高度が下がるとそんなこともなくなる。

走りやすいカーブと紅葉に気分は上々だ。

長野の小川村に工房を開いて30年になる大学時代の先輩の家を訪ねる。会うのは20年ぶりぐらいか。

工房のら
大学時代の先輩

蕎麦をごちそうになって3時頃に帰路につく。長野道、中央道、名古屋高速、名阪国道を通る。それまでの山の中の走りを合わせると480km一日で走った。しんどいが楽しいね。


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