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7日目 韓国バイク紀行 江陵 太白山脈 安東 そしてコヒャン(故郷)の義城
7日目 8月16日(金) 江陵(カンヌン) ピドンリョン(アンバンテギ村)피덕령(안반데기) 太白山脈 トゥムンドンジェ マンハンジェ 義城ウィソン 333km
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昨晩足を引きずりながら飯屋を探して諦めコンビニ弁当になった。それもおいしかったけど。その時目を付けた白飯定食の看板が掲げられた店があった。店の名前もストレートで「白飯屋(ペッパンチプ)」。朝からやっているという案内もあったので必ずそこで食べると決めていた。
8000ウォン。美味しかった。店の女性が今日は生鮮(魚)がなかったのでごめんね。汁はタニシのだからと言っていた。焼き魚があればなお嬉しかったかもしれないがでてきたおかずだけで十分に満足した。この朝食だけで江凌(カンヌン)を好きになった。
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今朝の最初のコースは五台山の南、ピドンリョン피덕령に向かう。
幹線から支線となる傾斜の強い折れ曲がったカーブを進むのだけれど、まあまあ車とすれ違う。
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ピドンリョンの手前500mほどの안반데기마을アンバンデギ村というところに立派な駐車場があり、そこにみんなで車を止めていた。そのあたりは日本でいうところの高原野菜という感じで、高地にある農場が拡がっている。看板が立っていて、そこからピドンリョンまでは農作物を運ぶ大型車が行き交うなので一般車はご遠慮願い徒歩で向かってくれという趣旨の説明があった。まあ手前に立派な駐車場もあるし、普通ならそうすると思う。私の場合は足が痛くなければ登るところだけでここから見る景色だけでも素晴らしかったので躊躇せず諦める。
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さてこれからは太白山脈の峠をいっぱい回りたい。
アンバンデギ村からはもと来た道で戻るのが普通だが別の細いルートを選ぶ。車が多くないせいか自転車が何台か登ってきたルートだ。小さなカーブが多く途中から舗装も微妙で対向車がすれ違えない道だ。
そのまま降りると湖が目の前に現れる。
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それに沿って南に下りやがて山の中の渓流沿いに進むことになる。
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欄干のない狭い石橋を何度もわたるというのは幸せだ。小さなカーブ、結構なアップダウン。バイクで来た醍醐味だと独り悦に入る。
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さて山道を通って두문동재 トゥムンドンジェに向かう。
その途中で街道沿いにある食堂に入り、看板メニューの山菜ピビンパを頼む。10,000ウォン。美味しかったのは言うまでもない。
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フォークの歯が30本ぐらいあるようなヘアピンカーブ(あくまで体感、自分でも大げさだと思うが)を繰り返してトゥムンドンジェ1268mに着いた。登山道の入口でもあり入山届を出すところもある。本当はちょっと歩きたかったが足の痛みがそれを止めた。山の中なのに登山靴にこびりついた泥をエアで吹き飛ばす装置が完備されていた。
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最後の峠、マンハンジェ만항재晩頂齋についた。標高1330m。
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さて旅の峠で考えていたのはここまで。到着したらしばし放心、脱力、無…。
さてそこからどこに向かうかしばし考える。河回村(ハフェマウル)でも回るかとナビゲーションに目的地をいれて進む。
山から降りる途中の道で整備された韓屋が連なる村に出る。絵に書いたような美しさだ。地図で確認しても観光地として案内は出てこない。
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しばらくそれを見ていたら河回村に行くことも無かろうと当初考えていなかったコヒャン(故郷)の義城의성ウィソンに向かうことにした。30年以上前と10年以上前に2度行った。コヒャンに行ったとてどこかに行くあてもないのに。
安東(アンドン)と市内を流れる太白山脈から流れ出た洛東江(ナクトンガン)を渡る。
義城(ウィソン)の泊まりはナビゲーションで検索し、目についた新羅モーテルに向かう。ビルの右半分がモーテル、左が新羅タバンとなっていた。部屋の値段を35,000ウォンと聞いてひっくり返りそうになった。安すぎる。設備は悪くない。バスタブのある宿所は今回の旅で初めてだ。
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荷物を置いてすぐにバイクで出る。バイクも身も軽い。
昔の家は祖父の弟夫婦が住んでいてご存命のときに行った。絵に書いたような田舎の庶民的な韓屋だった。住所はあるも韓国では住所表記が変わっていて、その住所をいれてもたどり着けない。そこで村の名前のついた住民会館を目指して向かう。街からしばらく街道を走り、途中から細い道に入って山を越えると田畑が広がる小さな村だ。なんとなく記憶をたどりながら車輪を進めるとそれらしき家が山を背に並ぶ。同じような韓屋なのでどの家かは特定できなかったけれど、それもよし。奥に家があり手前に牛を買う小屋などがある。
さらに進むと行き止まりだが用水池になっていて、それは記憶のままあった。それを見ると祖父が住んだ岐阜の家に近い風景だ。
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そこから再び戻って家の写真を撮っていたらそれぞれの家からの犬の鳴き声が激しい。そのうちその声の一つがなぜか足元から聞こえてきた。小さな犬が必死で吠えている。エンジンをかけて動き出したら吠えつつも追いかけては来なかった。よそ者を追い払う役割は十分に果たしたようだ。
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村から出る一本道に出たところで記憶が再度蘇った。この山の上に先祖の墓所があったと見上げるとたしかにあった。
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登ろうとしたがその前に畑があり時間も遅く持ち主に断ることもできない。でもここまでくれば上々だと写真に収めてモーテルへ。
新羅モーテルは駅にも近く、街の中心、生鮮市場、飲食、歓楽街と歩いて5〜10分と小さな街だからこそコンパクトで便利だ。
夕食は市場の入口にある食堂へ入る。このあたりはタッケジャン닭개장(鳥肉のクッパ)のメニューが目に入ったのでそれを頼む。久しぶりだ。値段は8,000ウォン。
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街を少し歩いてモーテルでバスタブでぬるい湯に浸かる。いい気分だ。
韓国で過ごす最後の夜は思いもかけずコヒャンの新羅モーテルで過ごすこととなった。
※私には日本生まれだから故郷(コヒャン)というのは祖父が出た本籍の地にあたる。
朝食 白飯定食 江陵の白飯屋 922円
昼食 山菜ピビンパ 1152円
夕食 タッケジャン(鶏のクッパ) 8000ウォン
宿所 新羅モーテル 4032円
走行軌跡