【シン・柔道整復学 奏論】講義9.アミノ酸からタンパク質へ
柔整師ってタンパク質が好きですよね。
分子の世界を知らない人もなぜかタンパク質が好き。
そんな偏見があります。笑
かくいう私は…..タンパク質が好きです。ピース。
ということで、第9回の講義ではmRNAの翻訳についてお話ししました。
今回はそうやって繋がれたアミノ酸がつながってできたタンパク質のお話しですので、さらっと読んでみてくださいね!
タンパク質の活躍
タンパク質はもう、たくさんの種類があって、どんな反応にも、どんな構造物にも、絶対に絡んできます。
大きさも、形も、機能も、場所も、とにかく種類がありすぎる。
触媒(反応を助けるもの)としての酵素、細胞の形を維持するもの、ガスを輸送する赤血球、筋を構成するアクチンとミオシン、情報の伝達を行うもの、情報を受け取るもの、遺伝子を調節するもの…..
書ききれないですが、ぜーんぶタンパク質です。
皆さんはとりあえず、分子生物学をこれから学んでいく中で「とにかくタンパク質絶対出てくるよな」と思っといてください!
アミノ酸の基本構造
何度も言っていますが、構造が→性質を作りますからね。
タンパク質はアミノ酸が連なったものなので、まずはアミノ酸の基本構造を知りましょう。
アミノ酸もいろいろな種類があると前回の記事でご紹介しましたが、基本的なベースは全部同じです。
それがこれ↓
真ん中にC(炭素)があって、H2N(アミノ基)、H(水素)、COOH(カルボキシ基)、側鎖がついています。
R(側鎖)と書いてありますが、これは元素記号ではなく、主鎖(バックボーン)から分岐している原子または原子群のことを指します。
なので、R(側鎖)は「ココにいろいろなパターンの原子群が当てはまるよ!」というものです。
逆を言えば、「R(側鎖)以外の部分はどのアミノ酸も変わらず同じ構造を示す」ということです。
ちょっと例を見てみましょうね。
細かいのでPCなどでよくよくみて欲しいのですが、側鎖の部分はこれほど種類があって、それによりアミノ酸の種類が変わります!
ここをまず押さえておきましょう!
そして、これらが連なってタンパク質になると。
アミノ酸の繋がり
さっきから「アミノ酸が連なる」と言っていますが、要は結合を繰り返すということです。
その結合の仕方をペプチド結合と言います。
別に覚えなくていいですが、アミノ酸間での特殊な結合なので覚えて損はないです。
この結合はアミノ酸のカルボキシル基(-COOH)と別のアミノ酸のアミノ基(-NH2)が反応して生じます。
COOHとNH2を足したものから、H2Oを取ったらどうなりますか?
CONHになり、2つがくっつくのです。
そう、アミノ酸がペプチド結合をする時には水を出すんですね。
細胞の中にはもともと水がいっぱいですから、水が出ても何にもならないんですけどね。
それを表したのが下の図です。
さて、ちょっと難しいですかね?
とりあえず、ちゃんと化学的に分子どうしが結びつくんだと、雰囲気でも分かってもらえるといいかなと思います。
そうやってアミノ酸がいっぱいくっついたものをポリペプチドと言います。
きっと聞いたことありますよね!
ポリ(いっぱいの)ペプチド(結合)ということですよ!
さて、今日はここまで。
次回はこのポリペプチドが折れ曲がる?!という話をしましょう。
全部、分子、つまり化学で説明できますからね!
↓第10回の講義はこちら