橈骨遠位端骨折の固定のポイント①
みなさんこんにちは。
アンケート実施後から、実は更新頻度を上げております。
私の体力次第なところもあるので、投稿日などは公表はしておりません。
あくまでも質問がメインのメンバーシップですので、ぜひご活用ください!
さて今日は画像を用いて橈骨遠位端骨折のギプス固定のポイントをざっと書いてみましたので、文字にするよりみた方が早いということで、共有しようと思います。
色々気になるところがあれば、質問くださいね!
さて、ポイントを箇条書きしていきましょう。
最初に言っておきますが、私はこの手のハウツー的な情報は嫌いです。画像に書き込んでいて怖さを感じます。
時に今回のような表面的な情報に惑わされて重大なミスを起こす人がいるからです。
私はこの問題点を「質問OK」ということを免罪符として目を瞑ることにしています。
やはり何事も一長一短ありまして、前にSNSで「できる先生が若手の先生に情報の共有をしないのはおかしい」といった発言を目にしましたが、私は一部同意しつつもそれを達成するにはやはり何かを捨てないといけないわけで、オープンな場ではやはりリスクが大きくなりすぎます。
ケガベヤの皆さんはそういった情報のリスクをわかっていますから大丈夫ですが、私が常々言っているように情報を目にした時に「なにが目的か」をまず考えるようにしてくださいね。
見てわかるとは思いますが、今回は〈成人の背側転位型橈骨遠位端骨折〉を題材に持ってきました。
「橈骨遠位端をもっと詳しく知りたい!」という人はまず上記の記事をご覧ください。
〈固定〉というのは整復の先にあるもので、整復は受傷の逆ですから、受傷と骨片の転位について知らなければ固定はできません。
いや、固定は誰でもできるんですが、効果的な、保存療法を前提とした固定はできないという意味です。
中身がどんな壊れモノか分からないのに、それを梱包して遠くまで運ぶのは至難の技ですし、そんな状況のまま配送料をもらってしまうのは詐欺です。
ひとことで言うと「整復後の肢位をキープしろ」です!
なので、そもそも整復ができていなければ、その不完全な整復位をキープすることになるので、必ず再転位します。
整復の基本的な考えとして、整復操作(整復力)→整復終了(外力ゼロ)の状態として整復が終了するというものがあります。
つまり、固定=整復力のキープではなく、固定=肢位のキープなのです。
もちろん意図的に違うことをする時もあるのですが、基本的には固定で整復力を加え続けるといった思考は破滅への第一歩です。
なので、どうやったら肢位をキープできるかを考えれば良いのです。
画像に書いたコメントはあくまでも私のやり方ですので、もちろん目的が達成されていればなんでも構いません。
「拘縮が嫌だから母指CM関節をフリーにしたい!」と思えば、それを実行した時に「整復後の肢位は保てるかなぁ」と考えれば良いわけです。
なんとなくでも、伝わりますでしょうか?
こういう、マインドというか、基礎的な考えってほんと大事なんですよ!