行き先が見えない焦り
あの頃の僕は、先の見えない道筋に焦りを感じていた。
もしかしたらあれは、自ら歩んだその「道筋」こそが自律して初めて自分の人生だと本当の意味で言い切れる選択をしていたのかもしれない。
いつでもレールの無いところを選び、自らが選びとっていたはずなのにいつからか“ビジネスモデル”を探し隷従へのトロッコへ乗り掛けていた。恐ろしい話である。
みんながスーツを纏い始めた時、僕はサンローランの特にクリエイティブディレクターのHedi Slimane (エディ・スリマン)に影響を受けていた為かモードでスキニーな服を纏っていた。
この話はまたしようと思う。
一種の反抗だ。
思えばあの時に始まった事では無いけれど。
何にせよ、明らかに怖かったのだ。仲間達が黒ずくめになっていく様が。そしてあの集団が。
就活生と名乗る拝金崇拝企業奴隷になっていく様が。
試されていたのかもしれない。
君はそれでも、君自身を信じるのかと。
従わぬものは排除させるぞ、と。。。
今になって思う。
僕は、ビジネスモデルなんぞ見つけれずに良かった。
僕の地図は僕のでしか無い。
自分の航路は自分で決める。
途方に暮れたあの時期、暗闇に立ち尽くしていたあの時。
それでも信じてくれた、家族のような恩人達。
本当にありがとう。
ビジネスモデルなんてない方が良く無いですか?
あの言葉に救われた。
守離破。
型を守って離れて破る。
そうか。型は世界を象る手段でしか無いんだ。