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刀であってはならないような気がした.
最高の夜だった.
生の現場はやっぱ違う. 生きてるって感じがする. そしてはっきりと分かることも.
生命には, この世には“流れ”というものがある. それは決して変わることのないものだ. 流れに逆らわない, 流るるままあるがままが最も美しく健やか.
それが分かる.
コップに注がれたアップルタイザーも, この形になるためにあるのではないし僕に飲まれるために注がれたのではない. コップが器であるが故, 液体があるがままに注がれたのだ. そして飲まれる.
あるがまま.
あの問答を思い出す…
私はね. 武蔵殿..
刀を究極に美しくあらしめるためには
刀であってはならないような気がした.
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