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冒険は日常の中に

「みんなそれぞれが何か新しいことをやる。それはすべて冒険だと思うんです。」

娘を保育園に送る朝、車のテレビから聞こえてきた植村直己(冒険家・登山家)の言葉に、思わず耳を傾けた。「新しいことを始めるのは、すべて冒険だ」というこの言葉に深く頷いた。日々の中で、誰もが新しい挑戦の前に立たされる。その瞬間こそ、まさに冒険の始まりなのだと感じた。

テレビではさらに、「新しい人に話しかけることだって冒険だ」とも語られていた。確かに、新しい出会いは未知の世界への扉を開くようなものだ。大それた挑戦だけが冒険ではない。むしろ、日常の中で少しの勇気を持って違う選択をすること、そんな小さな行動こそが成長へとつながる冒険なのだろう。

ふと、以前読んだ自己啓発書にあった「複利の力」という概念を思い出した。良い習慣を少しずつ積み重ねることで、その効果はやがて大きな変化をもたらす。反対に、悪い習慣や怠惰も同様で、時間が経てば私たちを後退させる。身体を動かさなければ、筋力が衰え、活力が失われるのと同じことだ。

冒険という言葉には、つい劇的な出来事や大きな挑戦を想像しがちだ。しかし、実際にはもっと小さな一歩こそが、大きな変化へと導くことが多い。新しい趣味に挑戦してみること、新しい出会いに心を開くこと、それらはすべて小さな冒険だ。そして、その積み重ねが複利のように成長をもたらす。

振り返れば、私たちの毎日はさまざまな冒険で満ちている。日常の中での小さな挑戦を積み重ねることで、新たな自分と出会い、まだ見ぬ世界を切り開く。大げさな冒険ではなく、日々の中に潜む小さな冒険こそが、人生を豊かにする鍵なのかもしれない。

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