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心と暮らしを見直すとき

最近、大掃除をしている。今は秋だが、年末の大掃除を先取りしているのだ。冬は実家に帰るし、年末に掃除する時間がなかなか取れない。それに寒い時期に掃除をするより、今の涼しい季節のうちにやってしまった方が良いと感じている。
何よりも、空気を変えたいという気持ちが強い。毎日なんとなく疲れていて、いろんなことをしているけれど、どこか飽きてしまっているのかもしれない。

部屋をスッキリさせれば、心の中もすっきりするのではないかと思い、本や不要な物をメルカリに出して、断捨離を進めている。しかし、メルカリでは細かいクレームをつけられることもあるし、換気扇には汚れがこびりついていて、思うように進まない。6年前に買った家電も、いつの間にかボロボロになっていた。家電やソファーを磨きながら、物の寿命や自分の手間に思いを巡らせる。物は手入れをしながら長く使いたいという気持ちもあるが、時間が経つにつれ、すべてが少しずつすり減っていく。生活するとは、労力やお金を惜しまず費やすことなのだと、改めて感じた。

手入れをしながら長く使うことにこだわる自分がいる反面、すべてを手放して新しいものに変えたいという思いもある。この相反する気持ちは何だろう。何かに飽きているのかもしれない。日々の生活に大きな不満があるわけではないが、もっと自分らしい生き方を求めている気がする。

そんな時、大河ドラマ『光る君へ』で耳にしたセリフがふと思い出された。「私は私らしく、自分の生まれてきた意味を探して参ります」という言葉。彼女の姿に強く心が惹かれた。また、ドラマのキャッチコピー「私を生きてみせる」という言葉も、心に響く。人生はただ流されて生きるのではなく、意志を持って自らの生を示すことが大切なのだと。

今、大掃除をしている理由は、ただ物を片付けるためだけではないのかもしれない。部屋を整理することで、自分の内面も整えたいのだろう。不要なものを手放すことは、もっと軽やかに、もっと自分らしく生きていくための第一歩だ。

『光る君へ』のセリフのように、「私らしく生きる」ためには、時には立ち止まって自分の居場所や心の状態を見直すことが必要だと思う。掃除を通じて心も空間もリセットし、新しい季節とともに、少しずつ前に進んでいければいい。

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