身内同士の「片付けバトル」に同伴してきました…
先日のこと。
ご高齢の兄弟のお片付け現場に立ち会うという体験(もちろん仕事です)をしてきました。
ご依頼は弟様から。
兄の部屋が汚部屋なので助けてほしい、とのこと。
しかしこの「身内で行う片付け」は本当に大変なのです…。
感情が先走ってしまって喧嘩になったり、最悪の場合は縁を切るような事態にまで発展します。
ましてや、どちらもかなりのご高齢。無理をさせずにうまく誘導しなければならないのです。
私が間に立ってうまく立ち回るつもりだったのですが、
ここぞとばかりに「あれも捨てよう、これも捨てよう!」と張り切る弟様。
なぜなら、お兄様の方が(当然)歳上で先に亡くなる可能性が高く、その汚部屋の処理が自分に全部回ってくるかもしれないから。焦る気持ちも分かりますよね。
一方でお兄様の方は活動家。いろんなことに顔を突っ込んではその書類を持ち帰ってファイルしたい人。勉強熱心でもあり、本や雑誌は山のようにあります。(ただし、ホコリをかぶっているため大変不衛生だしここ10年以上は手に取られた形跡もありません)
他人の私の目から、それらの書類はお兄様の「生きた証」であることは一目瞭然。
これを、「こんな書類は取っておくだけ無駄だから捨てましょう!」などというわけもなく。「ほこりを払ってきちんと収納しておきますね」と、いそいそ作業を始める私。
しかし弟様には「無駄なもの」としか映りません。「さっさと捨ててくれ」
「どうせ見返すこともないんだろう?」と捨てるように指示。
私が間に入る余地すら許さず、責め立てるように言う弟様。
しばらくはお兄様も頑張って作業をしてくださっていたのですが、あまりに捨てろ捨てろとうるさいのでついには腹を立ててしまい…
徐々に会話が減り…
どんどん雰囲気が悪くなり…
なんと、30分で中断!!!!!!
もちろん私、顔ではニコニコしながら「最初からヤル気満々だと疲れちゃいますもんね、ゆっくり、休み休みやりましょうね~」と場を和ませつつ、お二人を休ませ、その隙にテキパキ作業。
笑えるくらいに教科書通りの険悪な展開でした。
「片付けろ! あれもこれも捨てろ!」と言われ続けるとね、自身を否定されたような気分になっちゃいますよね。
そんなこと言われたくないお兄様の気持ちも分かる。
けど、言いたくなる弟様の気持ちも分かる。
――だからこそ!
間に立ってうまく調整しつつ、休みを取らせ、たまには激励し、場をコントロールする人間が必要なんだよな!!
その後、険悪な雰囲気の中、
私とお兄様、私と弟様だけで会話を続け(二者の間に会話は無し(笑))
なんとか1部屋の片づけを終了。
何もしていないのに「ドッと疲れました…」と項垂れる弟様。
一番疲れたのは多分私なんですけどもね!(笑)
他人をコントロールすることは、まず無理です。
ましてや「従わせよう」なんて思ってるとモロに態度に出ます。
(でもなかなか気付いてもらえないんだよなぁ…!)
一般の皆さんは、身内の片付けとなるといきなり張り切って場を仕切りたがったりしますが、
大変失礼ながら、素人さんには無理ですからね…!
もしサポートのご意思があるなら、お気持ちだけで。別の困っている方へ直接ご寄付ください。私と私の家族は元気なのでnote経由のサポートの必要はありません(*'ω'*)