伊藤弘了

映画研究者=批評家。愛知県豊橋市出身。著書に『仕事と人生に効く教養としての映画』(PHP研究所)がある。 ※投稿内容は個人の見解に基づくものであり、所属する組織を代表するものではありません。

伊藤弘了

映画研究者=批評家。愛知県豊橋市出身。著書に『仕事と人生に効く教養としての映画』(PHP研究所)がある。 ※投稿内容は個人の見解に基づくものであり、所属する組織を代表するものではありません。

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  • 『仕事と人生に効く教養としての映画』感想まとめ

    「『仕事と人生に効く教養としての映画』感想まとめ1〜13」をまとめました。

最近の記事

  • 固定された記事

映画を題材にしたビジネス書を出版しました。 https://amzn.to/3yzaU4i

    • 「室井慎次 敗れざる者」「室井慎次 生き続ける者」は「史上最高の娯楽映画」の系譜に連なるのか?――「踊る大捜査線」シリーズのルーツをたどる

      「踊る大捜査線」シリーズをざっと振り返る文章を書きました。 現在公開中の『室井慎次 敗れざる者』にチラッと映り込んでいた『全集 黒澤明』に絡めて、同シリーズ(特に劇場版)のオマージュの歴史を紐解いています。

      • 「三度目の正直」には魔法がかけられている。【映画『サマーウォーズ』論】

        細田守監督の代表作『サマーウォーズ』(2009年)について、映画評としては長めの前後編7,000字の文章を寄稿しました。 この映画を見たことがある人や、特にこの映画が好きな人には、より大きな楽しみ(新鮮な驚きや発見)を提供できる内容だと自負しています。 3,000字くらいのものを2日で仕上げる想定でしたが、結果としてほぼ半月を費やしてしまった大作です。内容的にも文体的にも、降りてきてしまったアイデアにどうにか適切な形を与えるべく、頭を絞りました(ひとたび授かったアイデアに

        • 不撓不屈ーーばいきんまんの雄姿

          今年の上半期に公開された映画のうち、僕が実際に鑑賞していいと思った5作品を取り上げて、簡単なコメントを寄せました。 連載を担当している「ひとシネマ」の企画の一環です。 文章を書く際に工夫した点をまとめたので、あわせて掲載します。 読者には「作者の意図」を汲み取る義理などないわけですが、僕程度の書き手でもこれくらいは考えて文章を作っています。

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        • 『仕事と人生に効く教養としての映画』感想まとめ
          13本

        記事

          原作の映像化〝忠実〟は幻想 必要なのは〝納得〟だ 「セクシー田中さん」の場合

          「ひとシネマ」で担当している連載「よくばり映画鑑賞術」を久しぶりに更新しました。 『セクシー田中さん』のケースを取り上げつつ、マンガの映像化をめぐる根本的な困難について書きました。 Yahoo!ニュースにも同じ記事が転載されています。

          原作の映像化〝忠実〟は幻想 必要なのは〝納得〟だ 「セクシー田中さん」の場合

          濱口竜介監督『悪は存在しない』レビュー

          『ドライブ・マイ・カー』(2021年)の濱口竜介監督による新作(快作にして怪作)『悪は存在しない』のレビューを書きました。 映画は4月26日(金)から公開が始まっています。まずは東京の2館からスタートして、5月3日(金)から全国のミニシアターで順次上映が始まります。 このすさまじい傑作をお見逃しなく。ぜひお近くの劇場でご覧ください。 濱口竜介監督の過去作『ドライブ・マイ・カー』について以前書いた記事は こちらからどうぞ。 『ドライブ・マイ・カー』をめぐる下記の論考集に

          濱口竜介監督『悪は存在しない』レビュー

          2023年度の仕事まとめ

          論文 ・「世界の循環と生の反復――映画『ドライブ・マイ・カー』における水の主題と音を伴う回転のモチーフ」、佐藤元状・冨塚亮平編『「ドライブ・マイ・カー」論』慶應義塾大学出版会、2023年4月、165-80頁 講演 ・「仕事と人生を豊かにする映画鑑賞」熊本ロータリークラブ例会(卓話)、ホテルキャッスル、2023年5月26日 ・「Playing the Family Game in Kore-eda's Films」Around Kore-eda: An Internat

          2023年度の仕事まとめ

          受け継がれる小津安二郎の記憶

          少し前のことですが、1月23日(火)と26日(金)の『西日本新聞』朝刊に、ヴィム・ヴェンダース監督の最新作『PERFECT DAYS』と小津安二郎についての記事を前後編で寄稿しました。 リンク先はWeb版です(全文を読むためには会員登録が必要です)。 同じ記事が2月6日(火)、7日(水)の『東京新聞』にも掲載されるそうです。

          受け継がれる小津安二郎の記憶

          喪失と再生の過程を歩くー映画『すずめの戸締まり』における足元の描写ー

          新海誠監督の『すずめの戸締まり』(2023年)についての論考を書きました。村上春樹とアダプテーション研究会の機関誌(2号)に掲載されています(下記リンクより全文をお読みいただけます)。 「喪失と再生の過程を歩くー映画『すずめの戸締まり』における足元の描写ー」と題して、足に関連するシーンを中心に作品を読み解いています。

          喪失と再生の過程を歩くー映画『すずめの戸締まり』における足元の描写ー

          TBSラジオ「こねくと」に出演しました

          TBSラジオの「こねくと」という番組(2024年1月25日[木]、171回目)に出演しました。 木曜16時からの「こねくとゼミナール」(43時間目)のコーナーで、小津安二郎についてお話ししてきました。 メインパーソナリティは電線愛好家の石山蓮華さん、木曜パートナーは土屋礼央さんです。 YouTubeの番組公式ページからアーカイブ動画をご覧いただけます。 番組の公式振り返りページです(ヘッダーの3ショット写真はこちらから引用しました)。

          TBSラジオ「こねくと」に出演しました

          生誕120年小津とカンヌが結ぶ是枝、ベンダース、北野

          能登半島地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。 2023年に公開された映画のうち、個人的に特に高く評価している作品と、来年公開予定の注目作をまとめて、簡単なコメントを付しました。 連載「よくばり映画鑑賞術」を担当している「ひとシネマ」の総まくり企画の一環です。 今日はお昼ごろから家族で近所の神社に出かけ、家内安全を祈願してきました。その帰りに近くの小さな公園に寄って遊んできました。ヘッダー画像はそのときの娘の写真です。昨年はおかげさまで家族全員健やかに過ごすことが

          生誕120年小津とカンヌが結ぶ是枝、ベンダース、北野

          「年末年始は”超長編”名作シリーズを一気見だ!!」

          12月18日(月)発売 『週プレ(週刊プレイボーイ)』2024年1月8日号(集英社)の特集記事「年末年始は”超長編”名作シリーズを一気見だ!!」で「映画編」の作品紹介と解説を担当しました。「映画編」のほかに「ドラマ編」と「アニメ編」もあります。 【追記】Web上でも読めるようになりました。

          「年末年始は”超長編”名作シリーズを一気見だ!!」

          〝わいせつ〟をめぐるゲームの規則 権力は何を恐れるのか

          担当している連載「よくばり映画鑑賞術」(「ひとシネマ」)の最新記事が公開されました。 今回の論考は『毎日新聞』(9月6日夕刊4面)に寄稿した森永アイスボックス広告の分析記事と内容的に連続しています。もともとひとつの論考にまとめる予定でしたが、あまりに長大になったのでいくつかに分割しました(まだ公開していない部分もあります)。

          〝わいせつ〟をめぐるゲームの規則 権力は何を恐れるのか

          広告における女性の身体表現の可否 「メッセージ」読み解き判断

          本日9月6日(水)の『毎日新聞』夕刊(文化面)に広告批評の記事を寄稿しました。 森永製菓のアイスボックスの広告イラストについて書いています。 WEB版は下記のリンクからご覧いただけます(ただし有料記事です)。 あるいはコンビニ等で今日の『毎日新聞』夕刊を入手してご高覧ください。

          広告における女性の身体表現の可否 「メッセージ」読み解き判断

          バービーの髪の毛はなぜキノコ雲になったのか:後編 表現の自由は「炎上」を避けられない

          記事の後編が公開されました。 前後編あわせて約1万字の大作です。 前編に引き続き、ポップカルチャー(映画、マンガ、音楽)のモチーフとして参照される核兵器の事例を挙げて考察を進めています。 前編では『2001年宇宙の旅』や「ゴジラ」シリーズ、『トイ・ストーリー3』、『HUNTER×HUNTER』などを、後編ではザ・キラーズの楽曲〝Miss Atomic Bomb〟やアーバンギャルドの「原爆の恋」、『アトミック・カフェ』、『アトミック・ブロンド』などを取り上げました。 前編

          バービーの髪の毛はなぜキノコ雲になったのか:後編 表現の自由は「炎上」を避けられない

          バービーの髪の毛はなぜキノコ雲になったのか

          「爆美女」「ビキニ」といった表現から「原爆バービー(バーベンハイマー)」までの距離について書きました。 「ひとシネマ」で担当している連載「よくばり映画鑑賞術」の最新記事です。

          バービーの髪の毛はなぜキノコ雲になったのか